研究課題/領域番号 |
20K14299
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 明治大学 (2020, 2022-2023) 東京理科大学 (2021) |
研究代表者 |
遠藤 直樹 明治大学, 政治経済学部, 専任講師 (30782510)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | Goto環 / Cohen-Macaulay環 / Gorenstein環 / 正準イデアル / Sally加群 / Ulrichイデアル / 拡大正準イデアル / Almost Gorenstein環 / Arf環 / Weakly Arf環 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の主題は可換環論である。現代可換環論の研究領域は多岐に渡るが, 本研究では「Cohen-Macaulay環の階層化問題」に従事する。即ち,可換環論の中でも最重要の研究対象であるCohen-Macaulay環に対して,新たな環のクラスを提示し,Gorenstein性との差異を指標とした階層化を通して,可換環論に新たな展望を齎すことを目標とする。
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研究成果の概要 |
本研究では,「Cohen-Macaulay環の階層化問題」に対する一つの回答として, 既存のalmost Gorenstein環をGoto環という, より普遍的な方向への拡張を提案した。この背景には, almost Gorenstein環はその名の通り, 非Gorenstein環の中でも限りなくGorenstein環に近い概念であり, またこれまでの解析結果から, 非almost Gorenstein環の中にも優れた構造を持つ環が多数発見されている経緯がある。研究代表者は, Goto環論の将来的な関連分野への波及効果を意識しつつ, 基礎理論の構築と共に豊富な具体例を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では「Cohen-Macaulay環の階層化問題」に対する回答として, Goto環の概念を提案した。Gorenstein環とCohen-Macaulay環は, 現代可換環論を大きく飛躍させるに至った両翼であるにも関わらず, これら2つの環の差異の度合いに関しては, almost Gorenstein環を除き殆ど解析されていない。環の細分化という従来の願望に応えるという観点から, これら2つの環の間の階層化は重要な課題であり, 関連分野の発展にとっても, Cohen-Macaulay環の魅力的で発展性のある新しいクラスが提示され, 解析されることの意義は少なくないと判断される。
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