研究課題/領域番号 |
20K14307
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山下 真由子 京都大学, 理学研究科, 准教授 (30866249)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 数理物理学 / 代数トポロジー / ホモトピー論 / 場の理論 / 指数定理 / 変形量子化 / 幾何学的量子化 / 場の量子論 / 指数理論 / スペクトル理論 / 非可換幾何学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では, 楕円型微分作用素のFredholm指数に対するAtiyah-Singerの指数定理にはじまる指数理論の研究, その中でも特に非可換幾何学とよばれる, 作用素環論の手法を用いる立場からの研究を行う. 具体的な目標は以下のとおりである. 第一に, 指数やスペクトルの「局所化」が現れる様々な状況に対して統一的なアプローチを与え, 数理物理学や微分幾何学への新たな応用を見出す. 第二に, 測度付き距離空間の収束の理論の観点からの研究と組み合わせることで, 非可換幾何学と他分野との融合の可能性を見出すことを目指す.
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研究成果の概要 |
当初は微分幾何学・微分トポロジーに関わる純粋数学的な研究を計画していたが、それにとどまらず代数トポロジーやホモトピー論にも研究内容を広げることで、理論物理学とも深い関係があることが判明し、課題期間の後半では物理学者を含めた共同研究を主とするに至った。研究期間全体を通して、トポロジカルモジュラー形式およびSegal-Stolz-Teichner予想という、ホモトピー論と物理学を結びつける深いトピックの研究に踏み込み、数学・物理双方にさまざまな研究成果を出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
代数トポロジーやホモトピー論は抽象化が進んだ結果、純粋数学的には面白いものであってもごく最近までは理論物理学への還元がほとんどなされてこなかったといえる。しかし本研究はホモトピー論の深い結果を理論物理学に実際に応用した先駆的な研究と言える。例えば本研究で構築した量子異常の分類に関する一般論は, 量子異常の解析やトポロジカル物性における相の分類に応用されている。また、量子異常の消滅を示した結果は理論物理学から大きな反響があった. それに続く研究も進んでいる.
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