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Koksma-Hlawka型不等式を礎とする準モンテカルロ法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K14326
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分12010:基礎解析学関連
研究機関広島大学

研究代表者

鈴木 航介  広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 助教 (20868674)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード準モンテカルロ法 / 乱択化準モンテカルロ法 / ソボル列 / スクランブル / デジタルネット / 優良格子点法 / 数値積分 / Koksma-Hlawka型不等式
研究開始時の研究の概要

高次元数値積分のアルゴリズムとして、サンプル点を一様ランダムに選ぶモンテカルロ法がよく知られている。しかしモンテカルロ法の収束オーダーは、サンプル点の個数をNとしたときO(1/sqrt(N))と決して速くない。ここで超一様点集合という均等に散らばる点集合をサンプルに用いる準モンテカルロ法を用いると、性質のよい関数の積分誤差が1/N、もしくはそれ以上に高速なオーダーで収束する。本研究では、準モンテカルロ法の理論的根拠となるKoksma-Hlawka型不等式に基づき、不等式の離散化、積分領域の一般化、幅広い関数に対応できる積分則の構築などを研究する。

研究実績の概要

高次元数値積分のアルゴリズムとして、サンプル点を一様ランダムに選ぶモンテカルロ法がよく知られているが、収束オーダーはサンプル点の個数の平方根の逆数となり決して速くない。準モンテカルロ法では、超一様点集合という注意深く設計された点集合をサンプルに用いることでモンテカルロ法よりも高速な積分誤差の収束を目指す。応用上では、両アルゴリズムの利点を得るために点集合の一様性を壊さないようにランダマイズする乱択化準モンテカルロ法(RQMC)という手法がよく用いられる。ここ2年ほど、RQMCにおいて平均値ではなく中央値を推定値とする手法(ここではmedian-RQMCと呼ぶ)が提案されてきた。この手法では、関数の性質を知ることなく、滑らかさなどの関数の良い性質を自動的に反映した高速な誤差収束が高い確率で得られる。本研究の最終年度では、scrambled sobol' (スクランブルソボル)列による median-RQMCについて研究し、以下の結果を得た。
一つ目の研究では、スクランブルソボル列 の gain coefficient と呼ばれる量を調べ、既存のものよりも良い評価式を得た。本研究では、ソボル列のデジタルネットとしての構造に注目して双対性を使い、議論を双対デジタルネット上での数え上げに帰着した。
二つ目の研究では、スクランブルソボル列による median-RQMC に対して、滑らかさなどの関数の良い性質を自動的に反映した高速な誤差収束を証明した。既存の結果を超え、本研究では関数の周期性を要求せず、非常に広いクラスの関数に対してほぼ最適な収束を示した。そのため多くの例に対し応用可能であり、意義のある結果だと考えている。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2020 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] UNSW Sydney(オーストラリア)

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Component-by-component construction of randomized rank-1 lattice rules achieving almost the optimal randomized error rate2022

    • 著者名/発表者名
      Josef Dick, Takashi Goda, Kosuke Suzuki
    • 雑誌名

      Mathematics of Computation

      巻: 91 ページ: 2771-2801

    • DOI

      10.1090/mcom/3769

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] 準モンテカルロ法の最前線2020

    • 著者名/発表者名
      鈴木 航介、合田 隆
    • 雑誌名

      日本応用数理学会論文誌

      巻: 30 号: 4 ページ: 320-374

    • DOI

      10.11540/jsiamt.30.4_320

    • NAID

      130007961535

    • ISSN
      2424-0982
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Component-by-component construction of randomized rank-1 lattice rules achieving almost the optimal randomized error rate2022

    • 著者名/発表者名
      Kosuke Suzuki
    • 学会等名
      15th International Conference on Monte Carlo and Quasi-Monte Carlo Methods in Scientific Computing
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Mathematical aspects of quasi-Monte Carlo integration2020

    • 著者名/発表者名
      鈴木航介
    • 学会等名
      理化学研究所 数理創造プログラム数学セミナー
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-12-25  

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