研究課題/領域番号 |
20K14388
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
上西 慧理子 慶應義塾大学, 理工学研究科(矢上), 特任講師 (80726274)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 量子計算 / 量子アルゴリズム / 量子コンピュータ / 熱平衡化 / 一次元系 / ソリトン / エンタングルメント / 非平衡系 |
研究開始時の研究の概要 |
エンタングルメントによって熱平衡化が妨げられることで熱平衡状態とは異なる非平衡定常状態に緩和する現象がある。この緩和機構における非平衡定常状態では、エンタングルメントを長時間保持することが出来る。そのため、エンタングルメントを保持する非平衡定常状態の性質や緩和機構を解析し、それを量子計算に応用することで、コヒーレンス時間を長く保つ方法やエンタングルメントの効果を試行状態の構成法取り込んだ量子アルゴリズムを提案する。さらに、孤立量子系において研究してきた非平衡定常状態に関する理論を開放量子系に展開して解析し、ノイズに強い量子状態の構成法の探求および既存の量子アルゴリズムの改良・解析を行う。
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研究実績の概要 |
変分量子固有値計算法(VQE: variational quantum eigensolver)の課題として、最適化過程の途中で局所解や鞍点にトラップされてしまう場合がある。VQEの最適化過程でエネルギーの値が更新されなくなったときに、その状態が定常状態であるのか、それとも鞍点で状態は緩やかに変化しているのか、プラトーの定常性を判定するとともにプラトーの先のダイナミクスを解析した。
量子系の時間発展シミュレーションについては、単一量子ビットゲートの自由度を完全に利用することで、従来よりも比較的浅い回路でより正確な時間発展を記述できるようになることを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
VQEのプラトーの性質について理解が深まり、量子系の時間発展をシミュレートする新たな変分アルゴリズムを提案した。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究では、アンザツを固定してVQEのプラトーを解析した。今後は回路の深さや表現能力を変えてプラトーの性質を解析したい。
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