研究課題/領域番号 |
20K14390
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 東京大学 (2021-2022) 国立研究開発法人理化学研究所 (2020) |
研究代表者 |
平山 元昭 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任准教授 (70761005)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | トポロジカル相 / 物質探索 / 第一原理計算 / 電子構造 / Weyl半金属 / 電子化物 / データベース |
研究開始時の研究の概要 |
本申請では、バンド交叉以外の隠れた幾何学的状態の学理構築と材料提案を通し、物質の新たな量子制御の可能性を開拓する。本研究では、まずモデルケースを用いて、新しいタイプの幾何学的状態の特徴付けを行う。得られた知見を元に、対称性の観点から物質を探索し、第一原理手法によって具体的なトポロジカル物質の提案を行う。電子の波動関数に内在する見えない特異構造を探索し、その制御を通して物質にどのような機能を付与するかを、本研究で明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、バンド構造を俯瞰しただけでは判定できないトポロジカル絶縁相など、新奇なトポロジカル物質とその物性の開拓を行った。初年度では、代表者らはヒンジに量子化された電荷を持つ三次元高次トポロジカル結晶絶縁相の現実物質として、アパタイトの電子化物を提案した。また、トポロジカル電子化物の分類と、新たな物質提案も行った。次年度では、データベースを用いた未知のトポロジカル電子化物の系統的な物質設計法を検討し、LaCなどの新たなトポロジカル電子化物を発見することができた。また、最終年度は、K4Ba2[SnBi4]などの複数の相対論的なトポロジカル分子性結晶を見出すことに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、アパタイトや分子性結晶といった、従来の物性物理分野とは異なる物質系において新たなトポロジカル物性を見出しており、材料科学・化学分野との分野横断型の研究が期待される。また、Na3Biなどの既存のトポロジカル相の代表物質が電子化物であったことを発見しており、当該物質における非自明な物性と、電子化物としての性質の関係は今後興味が持たれるところである。また、我々が考案した既存の物質から系統的に新たなトポロジカル電子化物を予言する方法論は、第一原理計算とビックデータを活用しており、電子化物の設計指針として汎用性が高い。
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