研究課題/領域番号 |
20K14397
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
LUSTIKOVA JANA 東北大学, 先端スピントロニクス研究開発センター, 助教 (90847964)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 超伝導 / トポロジカル超伝導体 / スピン流 / スピントロニクス / スピントロ二クス |
研究開始時の研究の概要 |
スピントロニクスデバイスにおいて求められる低損失のスピン伝達および高効率のスピン-電荷変換現象の実現に向けて、不散逸性を特徴とする超伝導及びスピン・電荷結合を特徴とするトポロジカル表面電子状態が共存するトポロジカル超伝導に注目する。トポロジカル超伝導材料を利用したスピン輸送測定系を構築し、トポロジカル表面電子状態において超伝導と共存するスピン分極によるスピン流伝搬の実験的実証を目指す。特に、超伝導を示すトポロジカル表面電子状態のスピン分極の電気的検出及び制御に挑戦する。
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研究成果の概要 |
本研究では、トポロジカルバンド構造を有する超伝導材料に注目し、電子のスピン軌道相互作用と超伝導の不散逸性の協奏の下のスピン伝搬現象の実験的開拓を行った。トポロジカル超伝導材料と強磁性体の接合構造を有する測定デバイスを構築し、トポロジカル超伝導材料へのスピン注入及び検出実験を行った。強磁性体の接合を用いることで超伝導状態に特有の電気抵抗応答が観測され、その物理機構を検討した。また、結晶基板の磁化緩和や磁歪による薄膜高温超伝導銅酸化物の抵抗率変調を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低散逸性と超高速の電子情報技術として、超伝導状態における電子スピン(電子の磁気的情報)の輸送現象を活かした「超伝導スピントロニクス」が期待されている。本研究では不散逸性を特徴とする超伝導とスピン電荷変換をもたらす強いスピン軌道相互作用が共存するトポロジカル超伝導材料からスピン輸送測定デバイスを構築し、その超伝導状態におけるスピン輸送の初期結果が得られ、新奇スピン輸送方式を開拓するための指針を与えるものである。また、今回新たに発見した結晶基板の磁性による高温超伝導薄膜の抵抗率変調に関して材料開発応用が期待できる。
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