研究課題/領域番号 |
20K14430
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 九州工業大学 (2022) 九州大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
植松 祐輝 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (30830111)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | イオン / 表面張力 / 水 / 疎水性界面 / 気液界面 / 界面 / 物理化学 / 水滴 / 気泡 / 電解質 / 界面物理化学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は、疎水性界面の表面電荷の正体が何であるのか?という学術的問いに対して、水中に混入した電荷を帯びた微量成分なのではないかという仮説に基づき解明することが目的です。この仮説は申請者の近年の電解質溶液の表面張力の理論・実験的研究により、その妥当性が既に確かめられていますが、海外でも関心の高い問題のため、全ての研究者に受け入れられているわけではありません。そこで、表面張力の精密測定装置を使った実験と、熱力学的な理論計算を相補的に用いて、この問いに決着をつけ、水中に含まれている微量成分の分子構造、濃度、酸解離定数などの物理化学的性質を突き止めるのが、本研究です。
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研究成果の概要 |
本研究課題では電解質溶液の表面張力の実験計測装置の製作と理論計算を通して、表面電荷の正体が何であるかを解明することに取り組んだ。具体的には新たに最大泡圧法による表面張力計測装置を作るとともに、水の表面張力のpH依存性の測定をした。理論研究としては、電解質溶液の表面張力のモンテカルロ法と連続体理論による計算と油中水滴の電気泳動移動度の計算する研究に取り組んだ。実験研究は、まだ出版には至っていないが、理論研究は2本の原著論文を出版することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
液体の表面張力という物性値は、固体表面に滴を垂らしたときにどれくらい濡れ広がるかということを予測するための重要な指標である。本研究では水の表面張力がpHにどのように依存するかを明らかにすることを目的であり、そのための実験装置の作製に取り組んだ。同時に、モンテカルロ法や連続体モデルにより表面張力や電気泳動移動度を計算する理論研究に取り組んだ。これらは、水の表面物性の予測と制御に役立つため、学術的、社会的意義があるといえる。
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