研究課題/領域番号 |
20K14431
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
谷 茉莉 東京都立大学, 理学研究科, 助教 (10822950)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ソフトマター / 泡沫 / ピンチオフ / 動的挙動 |
研究開始時の研究の概要 |
液体内部に気泡が多数押し込められたものを泡沫(フォーム)と呼ぶ.泡沫は化粧品,食品,洗剤,薬品など幅広い産業で利用されている.これは泡沫が液体・気体両方の性質を持ち合わせ,高い機能性を有するためである.その機能性を最大限に活かすためには,泡沫の動力学の理解と制御が重要となる.我々は,ミクロとマクロな視点から,泡沫の滴の重力下での動的挙動を調べる.具体的には,擬二次元セルに泡沫滴を閉じ込め,重力による泡沫的の下降モードとその条件,下降メカニズムの解明を目指す.
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研究成果の概要 |
液体内部に気泡が多数押し込められたものを泡沫(foam)と呼ぶ.泡沫は液体と気体両方の性質を持つため高い機能性を実現し,それを利用した様々な製品が我々の日常生活に多くみられる.しかし,泡沫のマクロな動的挙動は,泡沫内のミクロな構造変化とカップリングしており,泡沫の物理的理解には至っていないのが現状であった.本研究課題では,ミクロとマクロな視点から,泡沫の滴の重力下での動的挙動を調べた.その結果,泡沫中で排水された液体がちぎれる「ピンチオフモード」と「非ピンチオフモード」を発見し,その境界は実験と理論から明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は日常生活で泡沫を利用した製品を多く使用している一方で,泡沫のマクロな挙動に関して,学術的には未解明なことが多くある.また,本研究課題により,滴状の泡沫から液滴がちぎれる条件が明らかになったことは,壁や窓,シンクの洗浄などのために鉛直壁に泡沫を吹き付ける際に溶液の流出を防ぐ方策につながり,産業的にも,環境問題の観点からも,意義のある成果だと考えられる.
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