研究課題/領域番号 |
20K14450
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
成田 絵美 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 那珂研究所 先進プラズマ研究部, 主任研究員 (50757804)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 核融合 / 乱流輸送 / 準線形乱流輸送モデル / 帯状流 / ジャイロ運動論コード / 機械学習 / ニューラルネットワークモデル / 統合シミュレーション / ニューラルネットワーク / 分布硬直性 / 統合輸送シミュレーション / プラズマ乱流 / ジャイロ運動論 / 機械学習モデリング / 統合型輸送コード / プラズマ・核融合 |
研究開始時の研究の概要 |
核融合出力を決定づけるプラズマの密度と温度の予測は重要な研究課題である。密度と温度を支配する乱流輸送は第一原理計算で定量的に評価できるが、計算コストの高さから密度と温度の予測を行う統合型輸送コードには適さず、その計算に第一原理計算から示される輸送物理は反映され難い。 本研究では、複数の物理過程に起因する輸送量を第一原理計算で評価し、その結果を機械学習によって高速に再現する輸送モデルを構築する。統合型輸送コードとの結合で、第一原理計算を反映した密度と温度の分布計算を可能にし、実験から示唆されている「密度・温度の分布形状の硬直性」と「プラズマの粒子種毎の密度分布形状の相違」の原因を解明する。
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研究成果の概要 |
乱流輸送モデルDeKANISの機能を拡張し、多粒子種・多輸送経路に対応できるようにしたほか、乱流飽和モデルの改良及び水素同位体効果の導入を実施した。DeKANISは機械学習モデルを利用し、第一原理計算の結果で訓練することで、複数の輸送過程を区別しながら乱流流束を高速に予測する。実施した拡張により、ITERにおける支配的な輸送過程の予測が実現した。また、実験で観測された水素同位体効果に関連する分布形成の特徴の再現に成功した。DeKANISの改良に加えて、第一原理計算から得られる速度分布関数の時間発展を画像として可視化し、画像を解析することで乱流輸送研究の高効率化に資する機械学習モデルを開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核融合プラズマの性能予測に用いられる統合シミュレーションでは、プラズマの密度や温度を左右する乱流輸送の予測精度が鍵となると同時に、実用性の観点から計算の高速化も求められている。DeKANISは機械学習を利用することで高速な密度・温度予測を可能にし、かつ、第一原理計算に基づき支配的な輸送過程を示すことができる。本研究課題におけるDeKANISの改良により、将来装置における輸送過程の予測や実験観測の再現が可能になった。また、画像解析によって乱流輸送研究を高効率化する全く新しい手法を提案した。
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