研究課題/領域番号 |
20K14453
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分14030:プラズマ応用科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
堤 隆嘉 名古屋大学, 低温プラズマ科学研究センター, 助教 (50756137)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | プラズマエッチング / イオン誘起ダメージ / 原子層エッチング / 半導体プロセス / ラジカル吸着 / ダングリングボンド密度 / ラジカル吸着分布 / プラズマ / 欠陥生成 |
研究開始時の研究の概要 |
プラズマによる原子層エッチング(ALE)においてイオン衝突により誘起される原子数層の反応場内の欠陥をIn-situ表面分析装置を用いて定量解析することでALEの表面反応モデルに資する科学的基盤を構築する。ALEには、脱離プロセスでイオンを材料表面に衝突させることで、吸着プロセスで形成した改質層を揮発脱離させるプロセスがある。しかし、反応場内ではイオン衝突による欠陥密度の増加や不純物(吸着ガスの一部)の残留、生成物の揮発性の違いによる元素組成比の偏りといった欠陥が形成されることが予想される。反応場の欠陥を、処理表面を大気曝露の影響を与えずに定量解析することで、ダメージレスALEの実現に寄与する。
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研究成果の概要 |
本研究では、原子層エッチングの反応場に生じるプラズマ誘起欠陥を、各種in-situ分析システムを駆使することで、イオン衝突とラジカル吸着特性の関係やダングリングボンド吸着特性を解析できるシステムの構築とメカニズムを明らかにした。さらに、原子層エッチングにおけるラジカルの不純物としての残留や選択的脱離による元素組成比の偏りなどの挙動とイオン照射によって生じるダングリングボンドやそのエネルギー依存性を定量的に解析し明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
このイオン誘起ダメージとラジカル吸着の関係性を明らかにしたことにより原子層エッチングに要求されている材料選択性のみならず形状選択性をもつ新規プロセスの開発にも有効である。また、本研究の成果として、イオン誘起ダメージの抑制には限界があることが確かめられ、イオンを用いない新規原子層エッチングプロセスの研究へと発展した。また、今回得られた知見はプラズマプロセスの代表的である反応性イオンエッチングやプラズマ化学気相堆積においても重要なものであり、原子層エッチングのみならず今後研究開発されるあらゆるダメージレス半導体プラズマプロセスへ資する科学的基盤となる。
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