研究課題/領域番号 |
20K14466
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 (2022-2023) 京都大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
新居 慶太 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産大学校, 講師 (40868212)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 超対称ゲージ理論 / Chern-Simonsゲージ理論 / 双対性 / 超対称性 |
研究開始時の研究の概要 |
量子ゲージ理論は、我々の世界を記述する「素粒子標準模型」の理論的枠組みである。ゲージ理論は、理論に含まれるクォーク(粒子)の種類や数、ゲージ群の種類などに応じて様々な相構造を示す。例えば、我々の世界ではクォークの閉じ込め相が実現されており、クォークは陽子や中性子などの複合粒子としてのみ観測される。本研究は、3次元超対称ゲージ理論の低エネルギー相構造を、数値計算などの近似によらず厳密に調べることが目的である。特に、双対性と呼ばれる、2つの異なるゲージ理論の間の等価性を様々な理論に対して構成する。双対な理論を用いることで、非常に複雑な理論をより簡単に解析できるようになることを期待している。
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研究成果の概要 |
3次元超対称Chern-Simonsゲージ理論の低エネルギーダイナミクスに関する研究を行った。特に6つの超電荷を持つ3次元N=3超対称な理論において、ゲージ群がU(N)の場合における新しい双対性を提案した。ゲージ群がU(N)の場合、可換部分群と非可換部分群に、大きさの異なるChern-Simonsレベルを加える一般化を行うことができる。本研究成果では、高い超対称性(6個の超電荷)を持つ系に関して、一般化されたChern-Simonsゲージ理論の双対性を提案した。さらに、提案した一部の双対性が、4次元N=2超対称ゲージ理論において知られていたS双対性から導かれることを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は「一般的なChern-Simonsレベルを持つ3次元N=3超対称U(N)ゲージ理論における双対性」を提案した。3次元理論の双対性は4次元のSeiberg双対性との類似性が指摘されており、Seiberg双対性は4次元N=2理論のS双対性と関係することが知られている。本研究では、提案した双対性の一部が4次元N=2ゲージ理論のS双対性から次元簡約によって導かれることを示した。これにより、本研究は双対性の1つを単に提案しただけではなく、3次元および4次元時空のゲージ理論における双対性がS-dualityによって、密接に関係することを示唆しており、双対性の統一的理解が今後得られると期待している。
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