研究課題/領域番号 |
20K14472
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 国立天文台 (2021) 甲南大学 (2020) |
研究代表者 |
大神 隆幸 国立天文台, 科学研究部, 特任研究員 (70848845)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ブラックホール / 一般相対性理論 / ブラックホール擬似天体 / 天の川銀河 / コンパクト天体 / 相対論 |
研究開始時の研究の概要 |
我々の住む天の川銀河の中心には超巨大なコンパクト天体が存在する。近赤外による周囲の星の運動、VLBIを用いた宇宙ジェットや降着円盤の観測結果から、この天体は一般相対性理論から予言されるブラックホールではないかと示唆されている。しかし重力理論研究の立場からは、未知の物質で構成される天体や一般相対性理論とは異なる重力理論が予言する天体(BH擬似天体)であるという可能性が排除されていない現状がある。 本研究はコンパクト天体を周回する恒星の運動に着目し、その恒星の観測量がどのような時空構造に従うかをベイズ統計に基づいたマルコフ連鎖モンテカルロ法を使って調査することでコンパクト天体の正体を探る。
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研究実績の概要 |
「天の川銀河中心に存在する大質量天体の正体はカーブラックホールなのか、そうでなければいったいなんだろうか?」という問いに対し調査を行った。 調査には天の川銀河中心を周回する星(S0-2)に注目し、その星の運動に関する観測データを理論予測と比較するという手法を用いた。本研究で用いた重力理論にはKitamura el al.(2013)で考えられている重力場モデルを参考にした。このモデルは一般相対性理論も含めた統一的な議論をすることができるだけでなく、本来予定していた「エリスワームホール」、「ブレーンワールドブラックホール」そして「f(R)理論でのブラックホール」の一部のモデルも含むことができる。昨年度に引き続き、当該年度もすばる望遠鏡での観測機会に恵まれなかったため新しい観測データが得られなかったが、すばる望遠鏡だけでなくKeck望遠鏡やVLTの観測データも含めた比較ができるよう、理論曲線でのフィッティング方法を改良した。また、昨年度は3つのパラメータでこの重力モデルの一般相対性理論からの拡張を表現していたが、扱っている観測データの精度では3つのパラメータのうち1つに制限をつけることが困難であることがわかったため、パラメータの数を1つ減らした。 また改良した計算コードを用いてモデルパラメータの推定を行い、観測データは一般相対性理論を基にした理論予測を否定しないことが分かった。この成果は2021年9月に行われた日本物理学会年会で報告した。
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