研究課題/領域番号 |
20K14481
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (2024) 国立研究開発法人国立環境研究所 (2021) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
高倉 理 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 量子場計測システム国際拠点, 特任助教 (30811525)
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研究期間 (年度) |
2024-01-17 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 宇宙マイクロ波背景放射 / POLARBEAR実験 / Simons Array実験 / 雲モニター / ライダー / Scheimpflug |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の偏光ゆらぎは、インフレーション等を探索することができるユニークな観測対象である。南極やチリ・アタカマに設置した望遠鏡を用いた観測実験が盛んに行われている。CMB実験の課題は、CMB以外の偽の偏光の混入を抑え、系統誤差を正しく見積もることである。 本研究では大気中の雲が生む偏光に着目する。チリ・アタカマの観測所に昼夜を問わず雲が識別できる、赤外線カメラを用いた雲モニターを設置する。雲モニターで得られたデータから雲量や雲の種類を判定する深層学習を利用した手法を開発する。雲モニターの情報と偏光観測のデータを比較し、雲の種類と偏光度の関係や、系統誤差を見積もる。
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研究実績の概要 |
宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の偏光ゆらぎ観測は、宇宙誕生直後のインフレーション等を探索することができるため、南極やチリ・アタカマに設置した望遠鏡を用いた観測実験が盛んに行われている。しかし、大気中の雲が生む偏光の混入による系統誤差が懸念される。 本研究の目的は、チリ・アタカマの観測所に赤外線カメラを用いた雲観測モニターを設置し、望遠鏡のデータとの比較から、雲の影響を調査することである。しかし、本年度も新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、雲観測モニター開発、チリ観測所への設置は達成できなかった。 一方で、雲モニターの高性能化を目指し、赤外線カメラだけでは測定できない、雲の高度や粒径、粒子数密度を定量的に測定することができるライダーの開発を行った。連続波レーザーと偏光カメラを用いる安価なシャインプルーフ式のライダーを採用し、製作した。国立環境研究所にて実際に大気の測定を行い、既存のパルスレーザー式ライダーと比較した。互いに一致する結果が得られたが、そのためにはカメラの特性の較正が重要である等、課題も明らかになった。また、シャインプルーフ式のライダーで得られる信号を計算するシミュレーターを開発した。雲粒子の特性推定に重要な多重散乱と偏光の効果を考慮している。実際の雲の測定データとシミュレーションを比較し、定性的にパターンが一致していることを確認した。今後、より詳細に解析を行うことで、実際に雲粒子の粒径、形状、数密度が推定できるだろう。
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