研究課題/領域番号 |
20K14503
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
早水 友洋 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (00831009)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | フランシウム / アクチニウム / アルファ線 / マイクロ波 / 精密分光 / レーザー冷却 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、重元素原子内で生じる基本対称性を破る相互作用に由来する物理現象の解明に貢献することを最終目標とし、実験を行う。まず、第7周期のアルカリ重元素・フランシウム221(221Fr)を、アクチニウム225(225Ac)源を用いて原子として得る。この原子に対して、レーザー冷却・トラップ技術を用いて、極低温原子として捕獲する。続いて、マイクロ波パルスを照射することで、221Fr原子の7S基底状態の超微細構造定数を精度よく測定することを目指す。
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研究実績の概要 |
フランシウム221(221Fr)原子を用いた精密分光に向けて、本年度はアクチニウム225(225Ac)を取り扱うための研究・装置開発に取り組んだ。 225Acのアルファ崩壊の反跳粒子として221Frを得ることで、長期にわたってFrを生成・入手することができ、また、レーザー光源およびマイクロ波源をFr源近傍に配置して、光の伝送距離を短くしつつ、パラメータ調整を容易に行うことが可能となる。しかし、225Acの子孫の核種には短寿命でアルファ線を放出するものが多く、これらの核種の漏出による実験室の汚染や、作業者の内部被ばくを防ぐ必要がある。そこで、光源等の搬入に先立って、221Frを225Acから効率的に取り出せる状況を維持しつつ、大強度の225Ac線源を安全に超高真空チェンバー内に導入する手法を試験した。 実験では、225Ac線源を内蔵したまま持ち運びができる移送用チェンバー、それに真空ポンプを備えた真空引き用チェンバーの2つを組み立て、16.6 MBq の225Ac酸化物が電着された白金板を、移送用チェンバー内に封入して実験室に搬入した。続いて、実験室内に設置してある真空引き用チェンバーに移送用チェンバーを結合し、バルブを開けて真空引きを行った。真空状態を得た後、捕獲用金属板を225Ac電着領域の上方を覆うように白金板に接近させ、この捕獲用金属板から飛来する放射線を、シリコン半導体検出器を用いて観測した。 その結果、捕獲用金属板の225Ac電着領域に面した側からは、221Frおよびその子孫の核種アルファ線が観測された。また、225Acの子孫の核種の真空チェンバー内表面への拡散を示唆する結果は観測されたが、実験室側への漏出は確認されなかった。これにより、本手法によって、実験室を汚染することなく221Frが得られることが確認できた。
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