研究課題/領域番号 |
20K14508
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
澁谷 隆俊 北見工業大学, 工学部, 助教 (30713995)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 銀河形態 / 遠方銀河 / すばる望遠鏡 / 機械学習 / スパースモデリング |
研究開始時の研究の概要 |
銀河は過去から現在にかけて形態を変化させてきたが,銀河の形態進化過程の解明には至っていない.従来は,主にハッブル宇宙望遠鏡の高解像度画像を用いて銀河形態進化が調べられてきた.しかし,ハッブル宇宙望遠鏡の視野が狭いため,大質量銀河/高光度銀河/希少銀河の形態,遠方銀河形態の環境依存性については決定的な情報が得られていない.本研究では,すばる望遠鏡の広領域探査データと機械学習/スパースモデリング等の情報科学技術を組み合わせ,低解像度画像から遠方銀河の形態を推定する.広領域探査データの利点を活かし,大質量銀河/高光度銀河/希少銀河の形態の発現機構,銀河環境が遠方銀河形態に及ぼす影響等について調べる.
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研究成果の概要 |
本研究では,複数の画像処理技術を使って,すばる望遠鏡の広視野カメラ Hyper Suprime-Cam (HSC) 画像を高解像度化し,遠方希少銀河の形態について研究を行なった.特に3つの画像処理技術:点像分布関数PSF逆畳み込み法 (古典的手法),古典的手法に疎性および平坦性の制約条件を加えたスパースモデリング,敵対的生成ネットワークを用いて,低解像度HSC画像を高解像度化する手順を確立した.高解像度化HSC画像とHSC探査データの広い探査領域を活かし,銀河合体が遠方希少銀河の形成・進化に及ぼす影響について明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で,画像高解像度化の技術と広領域探査データを組み合わせ,遠方希少銀河の形態を調べる手法を確立できた.本手法はジェームズウェッブ宇宙望遠鏡のデータに応用可能であり,赤方偏移z>7の宇宙最初期の銀河形態研究を展開できると期待される.また,機械学習による銀河形態研究の一環として,HSC画像から銀河の半光度半径などの銀河形態パラメータを推定する,機械学習ソフトウェアを開発した.本ソフトウェアは,将来の地上広領域探査で得られる,大規模銀河サンプルの銀河形態パラメータを高速に推定するための有用なツールになると考えられる.
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