研究課題/領域番号 |
20K14530
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 東北大学 (2022) 愛媛大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
久保 真理子 東北大学, 理学研究科, 助教 (40743216)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 銀河形成進化 / 光学赤外線天文学 / 銀河の形成と進化 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の深いミリ波観測等により、現在の銀河団の祖先とされる遠方銀河高密度領域(原始銀河団)ではダストに隠された爆発的星形成が観測されてきた。本研究では、すばる望遠鏡Hyper Suprime-Camによる可視光大規模銀河カタログと宇宙望遠鏡による中遠赤外線全天アーカイブデータを用いて、赤方偏移0<z<6にわたる遠方銀河・原始銀河団のダストに隠れた星形成、さらに活動銀河核(AGN)の平均的な環境依存性の進化を解明する。さらに個別原始銀河団の近赤外線・ミリ波での詳細な観測から、銀河高密度領域での星形成の引き金、AGNが銀河進化にはたす役割を解明する。
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研究成果の概要 |
電波銀河やすばる望遠鏡で選ばれたz~6 クエーサー領域のWISE,プランク等赤外線望遠鏡アーカイブデータ解析から、z~6までの遠方銀河高密度領域=原始銀河団の平均的な総赤外線放射を解明した。これにより、幅広い宇宙史に渡り原始銀河団領域では典型的に隠れた銀河形成ブラックホール進化があることがわかった。また個別原始銀河団の近赤外線分光観測等から、原始銀河団として最遠方の楕円銀河、活動銀河核がまさに星形成を抑制している銀河団楕円銀河を同定し、原始銀河団における銀河の激動的進化期の様子を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではアーカイブデータを用いて原始銀河団中遠赤外線放射の大規模調査を行い、その隠れた銀河形成・ブラックホール降着率の進化を初めて統計的に解明した。先行研究では精度が低かった中間赤外線解析も高精度化し、現在稼働中のどの望遠鏡にも困難な中遠赤外線の目となる手法を実証したことは、今後の遠方銀河研究において高い意義を持つ。2023年に打ち上げが予定されるユークリッド望遠鏡やルービン天文台、ローマン宇宙望遠鏡で得られる銀河団原始銀河団カタログにより、より多様な銀河環境について統計的研究を展開することが期待できる。
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