研究課題/領域番号 |
20K14543
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
|
研究機関 | 京都大学 (2021-2022) 国立極地研究所 (2020) |
研究代表者 |
竹之内 惇志 京都大学, 総合博物館, 助教 (60865426)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 隕石 / 衝撃変成作用 / 希ガス年代 / 衝撃年代 / 普通コンドライト / アルゴン年代 / 衝撃変成組織 / Ar-Ar年代 / 希ガス同位体年代 / 天体衝突 |
研究開始時の研究の概要 |
隕石のアルゴン同位体年代は温度上昇を伴う変成作用によりリセットされるが、衝撃変成においては不均一な温度上昇によりサンプリングによる年代差が現れる。正しい年代測定を行うためには組織観察との対応が不可欠であるが、両者の対応を調べた研究は少ない。 本研究では「隕石の衝撃変成組織」と「その場のアルゴン同位体比年代」との関係を系統的に調べ、衝撃変成作用の不均一性がアルゴン同位体比年代へ与える影響を精査する。その結果をもとに、衝撃変成年代としての適切なアルゴン同位体年代測定法を確立する。
|
研究成果の概要 |
衝撃溶融脈や高圧鉱物を含む隕石や角礫化した隕石、あまり強い衝撃変成を受けていない隕石,角礫化した隕石など,様々な衝撃変成度合いの隕石についてそれらの詳細な観察と部分毎のアルゴンーアルゴン年代分析を行った。衝撃変成作用の不均一な隕石では分析する場所により,同一隕石でも特に低温フラクションにおいて異なる年代を示した。一方,角礫岩でも高温フラクションでは均一の年代を示しており,強い熱イベントは組織に依存しないことが明らかとなった。分析する場所によって記録できるイベントが異なるため,年代測定の際は目的のイベントと合致する組織を選んで分析する必要があることが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
隕石の年代学と岩石組織学はそれぞれ専門性が高いため,別々に行われることがしばしばある。しかし,隕石の成因などを議論する際は両者を組み合わせることが多く,年代と組織が実際に対応しているか不明瞭なまま議論されてしまうことが多くある。本研究では,分析する箇所によっては同一の隕石でも異なる年代を示すことを明示し,議論の目的のイベントが記録されているであろう組織を選択して年代測定をすることの重要性を改めて示した。本研究は,今後精確な分析を行っていく上での足がかりと成る研究である。
|