研究課題/領域番号 |
20K14550
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 立教大学 (2021) 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 (2020) |
研究代表者 |
桑原 正輝 立教大学, 理学部, 特任准教授 (60827575)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 惑星コロナ / 大気散逸 / 紫外線 / 水素ライマンアルファ / 原子拡散接合 |
研究開始時の研究の概要 |
遠隔観測(リモートセンシング)により惑星大気の水素・重水素の密度・温度分布の時空間変動および同位体比(D/H比)を求め,大気進化を支配する物理過程を明らかにする.その手段として,本研究では水素・重水素の輝線を選択的に吸収可能なフィルター(吸収セル)を金属拡散接合法を用いて開発する.
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研究成果の概要 |
惑星大気の水素・重水素の密度・温度分布の時空間変動およびD/H比の遠隔観測を実現するために,原子拡散接合法による新型吸収セルの開発を進めた.MgF2窓とAl合金を原子拡散接合しビューポートを試作した.リークテストの結果,接合面にリークが生じてしまっていることがわかった.ビューポートの試作と並行して,吸収セルの密封機構の製作を進めた.製作した機構により吸収セルを高温でベーキング処理した後に水素雰囲気中で密封することが可能となった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
惑星の下層大気中にあるH2OやHDOは太陽光によって光解離し,水素原子(H)や重水素原子(D)が生成される.惑星形成時と現在の惑星大気中の水素・重水素比(D/H比)を比較することで,過去に惑星から散逸した水の量を推定できる.また,惑星大気の温度分布から,現在の熱的散逸の状況を知ることができる.これらは惑星の変遷,つまり生命体の有無や存在の条件を知る手掛かりとなる.これらの情報を遠隔で得るためには高波長分解能の分光器が必要となる.本研究で開発を目指す吸収セル法は小型かつ軽量で高波長分解能を実現可能なため,惑星を対象とする探査ミッションに必要不可欠な観測技術になるだろう.
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