研究課題/領域番号 |
20K14551
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 東京大学 (2021-2022) 国立研究開発法人海洋研究開発機構 (2020) |
研究代表者 |
日比谷 由紀 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教 (30867536)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 難揮発性包有物 / カラムクロマトグラフィー / 質量分析 / 超新星爆発 / 化学分離 / ニオブ92 / 同位体二分性 / 炭素質コンドライト |
研究開始時の研究の概要 |
「太陽系を構成する最小単位である核種は、どこの星から来て、どのように太陽系に取り込まれ、どのような輸送を経て惑星を形成したのか?」この問題を解く鍵を握っているのが、大質量星のみを起源とする短寿命核種ニオブ92 (92Nb) である。本研究では、太陽系最古の固体物質 CAI (Ca-Al-rich inclusion) に着目して質量分析計を用いた高精度な同位体分析を行うことで、研究代表者らが発見した外側太陽系における92Nbの初期的な過剰が、実際にどれ位の範囲で分布していたのかを調べる。これにより、「太陽系誕生時における大質量星起源成分の分布」を明らかにする。
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研究成果の概要 |
最古の固体物質 CAI がもつ太陽系内の位置情報と 92Nb 初期存在度の同時決定により、太陽系誕生時における 92Nb 存在度分布の解明を目指す研究である。複数のCVコンドライト隕石の厚片中の細粒CAIの元素定量分析・鉱物観察、テスト的にMC-ICPMS・TIMSにおける実試料を用いた微小固体物質の同位体比分析も行い、値を得ることに成功した。本研究からはこれまでに、原始太陽系近傍での超新星爆発によって92Nbが太陽系円盤内のCAI 形成領域および炭素質コンドライト形成領域に選択的に濃集したことが示唆されている。将来的に検証を続けていく予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者らは、これまでの研究を通して 92Nb が大質量星の超新星爆発で合成される証拠を示した。微小固体物質CAIは原始太陽近傍で形成され、その後太陽系遠方に移動したことが示唆されている。そのようなCAIが太陽系平均に比べて過剰な92Nb初期存在度を保持していることから、近傍の大質量星の流入は太陽系の中心部に近くに達し、拡散過程はドラスティックであった可能性が高い。本研究において確立した一連の手法を、今後様々なCAIに応用することができれば、太陽系の星間環境のみならず、 原始惑星系円盤内の物質循環・太陽系形成モデル・初期太陽系年代学への理解が将来的に飛躍的に向上することが期待される。
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