研究課題/領域番号 |
20K14573
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 京都大学 (2022) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
浅沼 尚 京都大学, 人間・環境学研究科, 講師 (90852525)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ジルコン / ウラン(U)-鉛(Pb)放射年代測定 / アニール / メタミクト / レーザーアブレーション / ICP質量分析計 / 局所U-Pb年代測定 / 高確度化 / アニール処理 / メタミクト化 / ファラデー検出器 |
研究開始時の研究の概要 |
ジルコンは物理・化学的に安定な鉱物であり、高濃度で含有されるウラン(U)とその放射壊変によって生成された鉛(Pb)を定量することで年代測定が可能となる。しかしながら、放射壊変時に発生するアルファ線はジルコン結晶中にダメージ(欠陥)として蓄積していき、高確度なLA-ICP-MS年代測定を行う上で大きな弊害となりうる。本研究はジルコン粒子を焼きなまし処理(アニール)することで結晶欠陥を回復させる技術を確立し、LA-ICP-MSを用いたU-Pb年代分析技術の高確度化および新機軸の提案を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では焼きなまし (アニール) 処理を応用することで,ジルコン試料中の放射線ダメージを取り除き,レーザーICP質量分析計を用いた地質年代分析技術の高確度化を目指してきた.その結果,ジルコン粒子の結晶性がアニール処理により回復することが確認できた一方で,過度の放射線ダメージを被る太古代のジルコン試料では充分な結晶性の回復が望めなかった。本研究から得られた知見はレーザーICP質量分析計を地質学分野の絶対年代制約技術として利用する上で,元素分別の影響を極限まで抑えたレーザー光源の必要性を指示する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ジルコン年代学は地球史研究における一つの絶対基軸を提供できる一方で,日頃から我々の感心の高い地震や火山噴火といった地質現象の年代解析にも活用される.そのため,本研究が目指すジルコン年代学の高確度化は地質現象の高時間解像度解析へと貢献し,学術研究のみならず火山学,地震学を内包する防災研究分野において高い波及効果を示すことが期待される.
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