研究課題/領域番号 |
20K14579
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山下 裕亮 京都大学, 防災研究所, 助教 (80725052)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 日向灘 / リアルタイムモニタリング / 地震活動 / 地震活動モニタリング / スロー地震 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
九州東方の日向灘はM7級の大地震が数十年間隔で繰り返し発生する領域で,大地震発生前に前震活動を伴うなど,特徴的な地震活動が見られる.一方で,1996年の地震を最後にM7級の大地震は発生しておらず,次の大地震発生が迫っている.次の日向灘地震発生に備えるため,本研究では,独自の地震波形データを用いることで地震検知能力と震源決定精度を向上させ,直近の1996年の大地震前後の前震やスロー地震を含む地震活動に関する知見を得る.また,過去の地震波形データを波形相関処理解析による高精度な解析に利用し,機械学習の技術を取り入れ,日向灘における特徴的な地震活動の時空間発展に関するモニタリング体制を構築する.
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研究実績の概要 |
今年度は新型コロナウィルス感染症の拡大により,別の科研費課題を延長していた関係で,今年度は本課題にあまり多くの時間を割くことが出来ず,研究の大きな進展がなかったが,これまで構築してきた地震活動のモニタリングシステムを継続的に運用し,細かな問題点を随時解消して安定的に運用できるようにした.今年度は,鹿児島大学,九州大学,東京大学地震研究所と共同で臨時で展開している広帯域地震観測点のデータを用いて,CMT(Centroid Moment Tensor)解析を行うためのシステム作りを実施した.防災科学技術研究所のF-net広帯域地震観測網に大学の臨時広帯域観測点を加え,地震発生後に解析が速やかに行えるようになった.理論波形の計算に用いている速度構造は1次元成層構造を用いているが,今後はTakemura et al.(2020)にあるように3次元速度構造を考慮したCMT解析を行えるよう,システムを改良する.また,今年度新たに広帯域地震計1台を本経費の一部を用いて購入した.この広帯域地震計を,宮崎県串間市の京都大学串間地震観測点に設置し,南九州における広帯域地震観測を強化する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症の拡大により,別の科研費課題を延長していた関係で,今年度は本課題にあまり多くの時間を割くことが出来なかった.
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今後の研究の推進方策 |
今年度導入した広帯域地震計を設置し,観測網の強化を進める.また,次年度が最終年度となるため,1996年日向灘地震の地震発生前後の地震活動について研究成果をまとめ,国際学術誌への投稿を目指す.
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