研究課題/領域番号 |
20K14607
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 東京理科大学 (2022) 名古屋大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
山崎 貴大 東京理科大学, 研究推進機構総合研究院, 助教 (40847240)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 磁歪材料 / 機械学習 / 組織制御 / バルクハウゼンノイズ / 振動発電 / MEMS技術 / 組成制御 / 組織構造 / 振動エネルギーハーベスタ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,振動エネルギーハーベスタ用磁性材料の高磁歪化に向け,機械学習を援用したバルクハウゼンノイズ分析に取り組む.バルクハウゼンノイズとは,磁性材料内で磁気的な相互作用(ピン止め効果)に起因して発生するミクロな磁気信号である.多元パラメータを有する組織構造とこの磁気信号を一次元的に解析することで,これまで困難であった高磁歪化のための組織構造と磁歪効果の相関解明を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では、磁歪材料の高性能化のために磁気バルクハウゼンノイズに着目した機械学習を用いた組織ー特性の相関関係の解明手法を構築した。まず、高い磁歪量および感度を有するFe系ナノ結晶合金を提案し、添加元素や熱処理条件の影響を検討した。次に、バルクハウゼンノイズの特徴量抽出とLightBGMによる回帰分析、SHAPによる解釈性分析により組織構造や内部応力との関係を明らかにした。この手法により、高磁歪化のための組織構造モデルの構築が可能であることを示した。本研究は、振動エネルギーハーベスタや力学センサなどの応用に向けた新規機能性材料とその評価技術の開発に貢献すると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膨大な数のIoTデバイスの応用展開が進む中で、身の回りの振動エネルギーから発電可能な振動発電技術が注目を集めている。しかしながら、その発電出力性能を決定する機能材料の開発およびその設計指針の確立は未だ課題として残っている。本研究では、機械学習を利用した磁気バルクハウゼンノイズの分析手法を提案し、高磁歪を示す磁性材料とその組織構造の関係を明らかにすることで、高出力が期待できる組織構造を逆解析的に予測する解析手法を確立した。これにより、本研究は微小磁気ノイズに関する学術的知見を磁歪材料において獲得しただけでなく、振動エネルギーハーベスターや力学センサの高性能化が可能となることを示した。
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