研究課題/領域番号 |
20K14613
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
新井 優太郎 東京理科大学, 先進工学部マテリアル創成工学科, 助教 (70844439)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ハイエントロピーセラミックス / セラミックス基複合材料 / 耐熱材料 / セラミックス複合材料 / 計算熱力学 / 溶融含浸 / 耐熱複合材料 / 熱力学データベース |
研究開始時の研究の概要 |
2000℃酸化雰囲気で使用できる新規構造材料として材料組織を複雑にすることで熱力学的に化学反応を抑制する機構を備えた炭素繊維強化耐熱ハイエントロピーセラミックス複合材料(C/RHECs)を作製する。C/RHECsは複数種の元素から構成される複雑な組成を有するため、熱力学と情報科学の融合である熱力学計算を積極的に取り入れた材料設計の指針及び評価手法を提案する。
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研究成果の概要 |
大気中2000℃で使用可能な材料として5種類以上の耐熱セラミックスから構成される複雑な材料(ハイエントロピーセラミックス)と炭素繊維からなる複合材料(以下,C/RHECs)を作製した。C/RHECsは熱力学データベースを用いて組成を設計した複雑な合金を溶融して原料を複数種混合した予備成形体に含浸することで初めて作製可能であり,情報科学の手法を取り入れた材料プロセスを実現した。C/RHECsは2000℃で従来材料と同等かそれ以上に酸化速度の低下しており,本提案のコンセプトが正しいことが証明された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来耐熱材料の開発は高融点材料の探索と酸化する環境で材料自身の初期の参加により被膜を形成する材料を組み合わせることが多用されてきた。これらは試行錯誤の連続であり,1つの材料を生み出すために無数の実験を繰り返す必要があった。本提案では熱力学計算による材料設計を取り入れた材料プロセスにより2000℃酸化雰囲気で使用可能な材料を創成した。情報科学を材料プロセスに取り入れたことで必要な実験量が激減し,2年という短期間で材料プロセスの確立と目的の材料の実現の双方が可能となった。これは時間と資源の大幅な削減であり,持続可能な次世代材料創成プロセスとして応用可能な成果である。
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