研究課題/領域番号 |
20K14614
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森 直樹 大阪大学, 工学研究科, 助教 (00802092)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 接着接合 / 非破壊評価 / 超音波 / 共振 / ガイド波 / 界面 / 干渉 / 機械材料・材料力学 / スペクトル解析 / 接着構造 |
研究開始時の研究の概要 |
構造の軽量化やマルチマテリアル化に向けて,航空機や自動車など種々の構造に対する接着接合の適用が拡大している.接着接合継手の非破壊評価法として超音波による手法が挙げられるが,接着強度の低下部を非破壊的に検出・評価することは困難な課題の1つである.本研究では,接着剤の特性および被着体・接着層界面の特性に対する評価法の高度化を目指し,超音波により生じる接着接合継手の共振に着目する.バルク波やガイド波により生じる共振挙動に接着部の特性が及ぼす影響を理論的・実験的に明らかにし,健全性評価に必要な基盤の構築を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究課題では,2種類の超音波モードに対して,接着接合継手で生じる共振現象に関する理論的・実験的検討を行った.縦波垂直入射の検討では,炭素繊維強化樹脂の同材継手と,金属と樹脂の異材継手を取り扱い,被着体や接着層および界面の特性が共振特性に及ぼす影響を明らかにした.シングルラップジョイントへのラム波入射では,透過波が示すスペクトルの共振特性が,接着長さと継手のせん断剛性に依存することを示した.以上の結果から,超音波共振特性に基づく接着継手の特性評価法を提案した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって,接着継手に含まれる各層の弾性特性や厚さ,継手の寸法が超音波による共振特性に及ぼす影響を理論的・実験的に明らかにし,その結果を国際学術誌や学会で報告することができた.また,得られた基礎的知見を基に構築した接着継手の特性評価法は,既存の欠陥検出法とは異なるアプローチによって健全性評価の高度化を目指す端緒になると期待している.以上のように,本研究課題によって学術的に意義のある成果が得られたと同時に,接着技術の高度化という社会的な課題解決に向けて継手評価手法の深化に貢献できたと考えている.
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