研究課題/領域番号 |
20K14616
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
薦田 亮介 福岡大学, 工学部, 助教 (90801308)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 水素脆化 / 不純物 / 水素侵入 / 酸素 / 一酸化炭素 / 水素ぜい化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では水素中に含まれるガス不純物による水素ぜい化抑制効果の理解向上のため,不純物による鋼中への水素侵入に対する抑制効果を定量的に評価する.具体的には,ガス不純物の抑制効果を見かけ上の水素ガスのフガシティの低下と捉え,不純物によるフガシティの低下量に及ぼす諸因子(不純物種,不純物濃度,ガス圧力,ガス温度,材料)の影響を評価する.得られた結果を用いて不純物の水素侵入抑制効果の予測モデルの構築を試みる.
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研究成果の概要 |
鉄鋼材料が水素ガスに曝されると鋼中に水素が侵入し,材料の強度を劣化させる場合がある(水素脆化).水素ガス中に特定の不純物を添加することで水素脆化を抑制することが可能なことが明らかとなっているがその定量的な評価は部分的にしか行われていない. 本研究では水素ガス中に含まれる不純物が鋼中への水素侵入挙動に及ぼす影響の定量的評価法を目的とし,その確立を行った. 真空中で破面(新生面)を生成した後に試料を不純物を含む水素ガスに曝すことで,材料の酸化被膜の影響,水素による変形挙動の変化の影響などを排除し,不純物の影響のみを抽出することに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,水素ガス中への不純物添加による水素脆化の抑制効果を水素機器へ応用することで,実機で生じる水素脆化の制御が期待されている. しかし,水素中への不純物の添加は水素と材料表面の表面反応,水素の侵入・拡散挙動,材料の破壊など様々な多くの現象に影響を及ぼし,非常に複雑であり,体系的な研究はあまり行われてこなかった.本研究で確立した評価手法は不純物の抑制効果の発現メカニズムである,鋼中への水素の侵入の抑制だけを抽出して評価可能であるために,不純物の抑制効果の理解向上に大きく資することが出来る.延いては抑制効果の実機への応用に大きく貢献する.
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