研究課題/領域番号 |
20K14624
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 中部大学 (2022) 岐阜大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
古木 辰也 中部大学, 工学部, 講師 (00783482)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 磁気研磨 / 金属積層造形 / ロボット研磨 / 表面粗さ推定 / 機械学習 / 画像解析 / サポートベクターマシン / 多関節ロボット / 磁気研磨加工 / 表面粗さ / 自動判定 / 金型 / 金属積層造形材料 / 研磨ロボット |
研究開始時の研究の概要 |
近年の金属3Dプリント技術は積層造形に加えて,切削や計測,搬送などを組み合わせた,製造の自動化が進んでいる.一方で,金型のような高精度面を要する機械部品は磨き仕上げが必須であり,3Dプリント製品でも技能者が手作業で行っている現場が多く,多品種少量生産である金型を自動鏡面化するには至っていない.さらに金属3Dプリントは造形条件により材料硬さが異なるため,常に研磨条件を適正化する必要がある.本研究では,低剛性ロボットに小型カメラと磁気研磨工具を付加することで,直接的な硬度測定を行わず,前加工面画像から被加工面の硬度を推定し,材料特性が変化しても常に最適磁気研磨条件で自動研磨する新技術を開発する.
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研究成果の概要 |
ハイブリッド金属3Dプリンタで造形された金型の仕上げ研磨加工の自動化を目的に研究開発を実施した.研磨法には,エンドミル型永久磁石製工具に磁気研磨剤を吸着させて,金型形状に沿って工具を自転・公転させて研磨を行う磁気研磨加工を採用した.まず,低剛性多関節ロボットに工具把持用のスピンドルを備えたロボット研磨機を構築した.次に,研磨の過不足を加工面の任意の位置で判定するために画像解析および機械学習を用いた表面粗さ推定法を構築した.最後に,金属AM製マルエージング鋼を高能率に研磨加工するための磁気研磨剤の構成について最適化を行った.上記結果が金属3Dプリント金型製造の自動化に寄与することを期待する.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の開発成果は,金属3Dプリント製マルエージング鋼に対して,常に最適な磁気研磨条件で造形物の鏡面仕上げを行う自動研磨システムである.3Dプリント製品を研磨した例は少数あるが,技能者への依存度が高いプロセスレベルでの適用である,形状精度の維持が困難など,自動化に対する課題があった.特に日本の基幹産業である金型製造の自動化に取り組んだ例は存在していなかった.本研究課題では,ボールエンドミル型磁石工具を用いるため,複雑形状に対応できること,研磨面の表面状態をインプロセスで推定することができるなど,金型製造の高付加価値化に寄与する.また,低剛性ロボットの使用も低コスト化に貢献する.
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