研究課題/領域番号 |
20K14636
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18030:設計工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野口 悠暉 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (00845448)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | トポロジー最適化 / 均質化法 / トポロジー導関数 / レイノルズ方程式 / 有限要素法 / レベルセット法 / 研磨加工 / EHL解析 / 最適設計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,研磨加工法における研磨性能の向上を目的とし,研磨加工機の構成要素である研磨パッドの表面形状を対象とした創成設計法をトポロジー最適化法に基づき構築する.このために,漸近展開に基づく均質化法を導入した流体構造連成解析法を構築し,研磨加工を対象とした数値解析手法へと展開する.このような方法論が確立されれば,従来は設計者の勘や経験に基づき作製されてきた研磨パッド形状の具体的な最適設計案が得られ,研磨加工性能の抜本的な向上が見込まれるのみではなく,加工対象である半導体デバイス等の各種デバイスの性能向上が期待できる.
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研究成果の概要 |
本研究では、研磨加工法における研磨パッドを対象とした最適設計法の開発を行った。具体的には、研磨パッド表面のテクスチャ構造のように、微細な表面形状を持つ構造物に対して有効な均質化法を構築し、計算効率良く圧力分布を評価できる手法を開発した。均質化法とトポロジー最適化法を組み合わせることにより、所望のマクロ圧力応答を示すミクロな表面形状の最適設計を行うことに成功した。さらに、研磨加工対象のウェハとパッド間に水や潤滑油といった流体を介在させて摩擦を低減する状況を想定し、レイノルズ方程式を基礎方程式とした流体潤滑問題を対象にトポロジー最適化法を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、半導体デバイスや光学レンズ等、様々な部品の高精度化が進んでいる中、超精密研磨の需要が高まっている。研磨パッドは、研磨加工機の構成要素の中でもスラリーの保持や研磨屑を除去する役割を持ち、研磨面の仕上がりに強い影響を持つ。本研究で開発したトポロジー最適化法を研磨パッドの最適設計に援用することで、研磨性能の抜本的な向上のみではなく、パッドの多機能化や研磨プロセスの高効率化を目的としたパッド形状の具体的な設計案の創出が可能となる。研磨対象である半導体デバイスの微細化や大面積化がますます進んでいく中で、研磨加工機の高性能化や高効率化は重要な課題であり、本研究はものづくりに大きく貢献できると考える。
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