研究課題/領域番号 |
20K14643
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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研究機関 | 大同大学 |
研究代表者 |
宮本 潤示 大同大学, 工学部, 准教授 (50713046)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 鋼 / 窒化層 / 化合物層 / 摩擦係数 / 表面テクスチャリング / プラズマ窒化処理 / トライボロジー / 工具鋼 |
研究開始時の研究の概要 |
1.研究目的 これまで鋼の表面を硬化するプラズマ窒化法において,化合物層の制御をする新しい処理法を見出した.近年トライボロジー特性向上のため,テクスチャリングが注文されている.しかし,従来のテクスチャリング形成技術では①摩耗と共に凹凸が失われる,②隙間などには形成が困難であるという問題がある.そこで本研究では,前述の処理法を応用し,機械部品隙間内面にも形成可能で,テクスチャリング表面の自己修復性を備えたこれまでにない新しい処理法の開発を目的とする. 2.研究項目 1)処理装置の構築・プラズマの分析 2) ポーラス層の形成条件解明 3)潤滑環境下での摺動特性および潤滑メカニズム解明 4)応用検討
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研究成果の概要 |
本研究では,機械部品隙間内面にも形成可能で,テクスチャリング表面の自己修復性を備えたこれまでにない新しい処理法の開発を目的とし,以下の成果を得た. (1)高密度なプラズマを形成することが出来る新しい窒化装置を構築し,そのプラズマ状態と窒化後の試料表面の状態について明らかとした.(2)窒化後の表面粗さについて線粗さおよび面粗さを分析することで,摺動時への影響を明らかにした.(3)窒化処理条件によって形成する窒化層の状態を明らかとし,表面の微細な凹凸を形成する条件を見出した.(4)微細な凹凸を形成した窒化層を有する試料を摺動することで,流体潤滑領域が拡大し,摩擦係数が減少することを見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
窒化処理した際に形成する化合物層の摺動特性は様々な条件に依存するため複雑であり,使用条件によって著しく優れた結果や悪い結果が得られるなど不明点が多い.この処理法を新しく応用するためには,この化合物層の摺動特性を明らかにする必要がある.また,従来技術の問題点であったテクスチャリング表面の自己修復性や隙間内面の処理も期待される.クラックが発生せず,高い潤滑性を有した化合物層の形成条件やその特性を明らかにする本研究では,これまでにない新しい学術的知見を得ることができる.産業では高い潤滑技術が求められており,摩擦低減が1つのキーワードとなっているため社会的意義が大きい.
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