研究課題/領域番号 |
20K14652
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
栗本 遼 神戸大学, 工学研究科, 助教 (90711903)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 気泡流 / 揺動物体 / 非ニュートン流体 / 膜 / 除去速度 / 数値計算 |
研究開始時の研究の概要 |
水処理技術である膜分離活性汚泥法に使用される中空糸膜の洗浄手法として分散性気泡流を利用したものがあり,その洗浄の一因として気泡流の流動に伴う膜の揺動がある.ランニングコスト改善には,中空糸膜群内流れの詳細把握や気泡流の分散性と流動の観点からの膜揺動の促進が必要であり,これらの把握・検討には数値計算が有効である.そこで本研究では揺動膜群と分散性気泡流が作りだす流れを予測できる数値計算手法を開発する.
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研究成果の概要 |
MBRの設計開発において,内部流動を予測及び可視化できる数値計算は強力なツールとなる.しかし,膜の揺動を考慮する必要性や内部流動に関する知見はほとんどない.本研究では流動可視化可能な実験装置を用いて,内部流動の観察,模擬汚泥の除去率測定,画像処理による膜の揺動評価を実施した.気相体積流束,中空糸膜の弛緩率,液相物性を変更させた.内部流動可視化実験において,液相物性が異なることにより上昇する気泡の径や数に差異が生じた.これは気泡が膜固定部や膜との衝突による分裂のし易さと相関があった.さらに液相物性の差異による気泡径や気泡数の変化が,膜に付着させた汚泥の除去速度に影響を及ぼすことが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた知見は中空糸膜を用いた膜分離活性汚泥法の設計開発に資するものであるとともに,内部流動を予測するための数値計算技術の開発指針に資するものである.また,流路内構造物による気泡流の流動構造の変化に関する知見はまだまだ少ないが,膜固定部や膜との干渉により気泡流の流動構造が変化する結果が得られた.さらに,液相物性(非ニュートン流体)の違いは流路内構造物による気泡流の流動構造の変化に影響を及ぼす結果が得られた.これらの点から,高い学術的意義を有する研究成果が得られた.
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