研究課題/領域番号 |
20K14657
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
竹川 尚希 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究員 (20828157)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 流体工学 / 境界層 / 回復温度 / 臨界ノズル / 空間分解能 / 熱電対 / 白金抵抗測温体 / 流速計測 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,半導体製造プロセスなどで微小流量制御に対する要望は高く,非常に小さな口径を有する臨界ノズルが注目を集めている.一方,微小臨界ノズル内の流れ場を計測することは難しく,ISO 9300においても低レイノルズ数の条件,すなわち,微小流量領域では合理的な設計・運用基準が確立されていない.本研究では,プローブ型熱電対線によって得られる回復温度から,臨界ノズル内の流速分布をμmオーダーの高空間解像度で計測する新たな手法について開発を行う.
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研究成果の概要 |
本研究では、マイクロメートルオーダーの温度センサーから、微小空間内の流れを乱すことなく、流速を計測する手法について開発、検証した。本手法の妥当性を担保するため、国家標準にトレーサブルな流速計測に基づく評価実験を行った。実験結果より、流速が60 m/sから95 m/sの範囲において、本手法と流速標準との差は5 %以内に収まることが確認された。さらに、本手法をノズル内部の流速計測に適用した実験を実施し、数値シミュレーションとの比較を行った。計測されたノズル内の超音速流は、数値シミュレーション結果と良好に一致することが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既存の安価な温度計により、低擾乱かつ高空間解像度な流速計測を幅広い流速レンジで実現できたことは特筆すべきものである。本手法の計測原理は物理モデルに基づいているため、校正に要する労力が極めて少なく、一般の技術者が簡便に使えるという点においても社会的意義が大きいものと言える。また、微小空間内の流速計測という問いに対して、既存の流速計測手法とは全く異なるアプローチを用いた点も学術的価値が高い。
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