研究課題/領域番号 |
20K14663
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 東京大学 (2021-2022) 東京農工大学 (2020) |
研究代表者 |
志村 敬彬 東京大学, 生産技術研究所, 特任助教 (70814143)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 固体酸化物形燃料電池 / 固体酸化物形電解セル / 三次元微細構造 / 格子ボルツマン法 / 同位体交換 / 三次元電極微細構造 / 酸素同位体交換 / 二次イオン質量分析法 / 同位体ラベリング |
研究開始時の研究の概要 |
エネルギー問題は世界的に急務の課題であり,多様なエネルギー源の有効活用が強く求められている.固体酸化物形燃料電池(SOFC)およびその逆モード運転である固体酸化物形電解セル(SOEC)は,発電と燃料合成を高い変換効率にて実現できるエネルギー変換機器であり,電力の需給に応じて両モードをリバーシブルに運転する手法が注目されている.固体酸化物形セルの課題は長期運転時の電極性能の劣化による変換効率の低下である.本研究においては,マイクロスケール以下の電極微細構造に着目し,様々な劣化要因の影響を,実験及びシミュレーションの技術を組み合わせることで評価し,高効率・高耐久性の電極設計指針を得ることを目指す.
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研究成果の概要 |
固体酸化物形セル(SOC)は,燃料電池(SOFC)モードおよび電気分解セル(SOEC)モードとして発電,燃料合成を高い変換効率にて実現するエネルギー変換デバイスである.実用化にあたり,長期運転時の劣化メカニズムの解明や,詳細な電極反応メカニズムの解明に基づく高性能な電極開発が求められている.本研究においては,主にSOC空気極に着目し,発電中の同位体交換実験と,発電状態における同位体輸送の数値シミュレーションにより, 実際の多孔質電極構造における反応メカニズムの検証を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの三次元電極構造解析と電極反応シミュレーションでは,局所の実際の電極反応に関しては検証ができなかった.一方,同位体交換を用いた実験においても,同位体の取り込み,輸送は電極反応だけではなく同位体の濃度勾配により進行するため,実験によって得られた同位体分布と実際の反応場を直接結びつけて議論することは困難であった.本研究で,実際の多孔質電極構造における同位体交換実験と数値計算を併用することで,これまでは議論できなかった局所の電極反応メカニズムの解明に貢献する手法を確率することができた.電極反応メカニズムの解明が促進され,高性能な電極設計の指針を得ることに役立つと期待される.
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