研究課題/領域番号 |
20K14665
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
長澤 剛 東京工業大学, 工学院, 助教 (80824010)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 燃焼合成 / ナノ粒子 / 構造制御 / 担持金属触媒 / 火炎式噴霧熱分解 / 担持貴金属触媒 / 熱流体工学 / 火炎噴霧熱分法 |
研究開始時の研究の概要 |
自動車の排ガス浄化システムや燃料改質の触媒として広く使用される担持金属触媒においては,高温にて耐凝集性を有する構造の実現が望まれる.本研究では燃焼合成法を用い,貴金属が担体材料に強固に固定化された様々な構造のナノ粒子を作製し,貴金属の凝集を抑制しつつ高い比表面積を有する最適な触媒構造の実現を目指す.ここでは火炎条件や前駆体の供給方法,前駆体溶液の成分等を変化させることで,様々な構造を有するPt/CeO2ナノ粒子の作製を行う.粒子はTEMトモグラフィーによる三次元構造観察と高温耐久試験によって評価する.最終的には合成条件と粒子構造および熱耐久性能を統一的に整理することを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では担持金属触媒の粒子構造制御手法として気相燃焼合成法に着目し,白金/セリアをモデル系として様々な条件においてナノ粒子合成を実施した.前駆体溶液を超音波振動で霧化して拡散バーナ火炎中へと供給するタイプの燃焼合成装置を用い(火炎噴霧熱分解法),火炎温度および前駆体濃度が白金/セリアナノ粒子の構造に与える影響を調査した.その結果,合成粒子は直径100nm程度の球状のセリア粒子と,10nm以下の微細なセリア粒子から構成され,高温になるほど微細粒子の生成が支配的であることが分かった.またTEMを用いてセリア構造や白金位置の詳細な観察を行い,これらの結果をもとに火炎中の粒子生成機構を考察した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,火炎式噴霧熱分解における貴金属/酸化物粒子構造の形成機構の理解が進んだことにより,担持金属触媒として最適な構造を得るためのバーナー設計,前駆体選定,実験条件設定などの最適化へとつなげていくことが出来る.火炎式噴霧熱分解により,簡易なワンステップで高耐久と高活性を両立する微粒子構造の合成が実現できれば,これまでの多段かつ複雑なウェットプロセスに代わる新たな微粒子触媒作製プロセス技術として発展していく可能性を有する.
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