研究課題/領域番号 |
20K14673
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
原 峻平 同志社大学, 理工学部, 准教授 (20844088)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | ソフトマテリアル / 流動誘起ゲル / 相転移 / 開水路 / 乱流 |
研究開始時の研究の概要 |
流動誘起ゲル相転移を利用した新技術・次世代の新規高機能性材料の開発等に向けて,流動誘起ゲル相転移の理論構築が必要とされる.そこで本研究は,その一助として,開水路乱流内に流動誘起ゲルを形成させ,流動条件ごとに流動誘起ゲルの時空間構造を明らかにし,流動誘起ゲルの成長過程と成長限界を解明することを目的とする.目的達成に向け,速度・濃度場の時空間同時測定をすることで,流動と流動誘起ゲル構造に関する双方の解析を行う.
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研究成果の概要 |
本研究では,広い開水路の底面から浸出壁を介して界面活性剤溶液を浸み出すことで,開水路乱流中に流動誘起ゲルを作り出し,流動誘起ゲルの時空間的挙動を実験的に調査した.開水路底面の浸出壁に固着して形成された流動誘起ゲルは10 cmオーダーの大きさまで成長することが明らかになった.これは従来のマイクロ流路で報告されていた流動誘起ゲルに比べて10万倍の大きさと言える.この流動誘起ゲルは乱流状態にある高速な流れをせき止めるほどの固体的な性質を有しており,高速な流れから瞬間的に横向きの力を受けると流動誘起ゲルの表層部分のみ連動することがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で明らかにした,開水路乱流に形成された流動誘起ゲルの時空間的挙動は,ゲルゾル相転移の理論構築のみならず,生体内でのソフトマテリアルの役割や機構といった造詣を深めることにも繋がる.また,その知見は,流動誘起ゲルを利用した流体バルブ,生体システムに倣った周期的に膨潤・収縮を繰り返す自励振動機能を持った材料といった新技術・次世代の新規高機能性材料の開発の一助にもなる.
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