研究課題/領域番号 |
20K14681
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
本宮 潤一 鳥取大学, 工学研究科, 講師 (80781690)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 振動制御 / 非線形振動子 / ネットワーク構造 / 振動子 / ネットワーク / 構造機能主義 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,動吸振器を用いた振動制御問題を通して,所望の機能を持ったネットワーク構造を技術者自身が自由にデザインするための基盤を築くことである.ネットワーク構造とは頂点と枝のみで構成される比較的変化しにくいネットワークの骨格のことであり,ここでは,機能を具現化する機械装置として動吸振器を用い,ネットワーク構造と制振効果(機能)の観点からその制御器設計を試みる.この制御器には構造物の振動応答を入力,動吸振器への制御指令を出力として持つ振動子ネットワークが内包されており,様々なネットワーク形状を与え,構造物の周波数応答を調査することでネットワーク構造とその機能とを紐づけていく.
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研究成果の概要 |
振動制御問題に適した振動子とそのネットワーク構造を考察し,複雑な振動応答に同期するためには,振動子どうしが結合したマクロな集団よりも,振動子単体が多くの素子で構成されるミクロ構造が重要であることを明らかにした.また,ミクロ構造を持つ振動子の設計法を整理し,二つの論文を国際誌に掲載した.一つは閉ループ内の振動子の本質的な役割,もう一つは振動子と分数階微分の関係について議論したものである.さらに,振動子ネットワークによる振動制御を実装するための振り子装置を製作した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果を通して,システム設計を構造-機能主義的に行う場合,その機能や用途に応じて,その構造を観察する尺度(ミクロからマクロまで)を変更する必要があることがわかる.これは,工学上の多くの問題に当てはまる法則であり,複雑かつ巨大な系の根幹を理解するために,システム設計者がその尺度をうまく調整するが重要であること示唆している.これが本研究の学術的意義である.
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