研究課題/領域番号 |
20K14693
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松居 和寛 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教 (00868870)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 機能的電気刺激 / 内部モデル / バイオフィードバック / 筋電図 / 触覚提示 / 仮想現実/拡張現実 / メタバース / リハビリテーション / 仮想現実 / 拡張現実 / 運動制御 / 筋シナジー / 平衡点仮説 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、電気的筋拮抗比(EAA比)、電気的筋拮抗和(EAA和)という概念を機能的電気刺激(FES)に取り入れて運動モデルを導出し、この運動モデルを介しヒトの運動制御戦略を説明できることを確かめ、以下の目的達成を目指すものである。 1) 運動モデルの利用可能性を拡大しヒトの運動制御研究を推進する一助にする 2) 運動モデルと脳機能との関連を見出しニューロリハビリテーションに応用していく 3) より高い治療効果が期待できるFES治療を実現する
|
研究実績の概要 |
本研究は,電気的筋拮抗比(EAA比),電気的筋拮抗和(EAA和)という概念を機能的電気刺激(FES)に取り入れて運動モデルを導出し,この運動モデルを介しヒトの運動制御戦略を説明できることを確かめ,以下の目的達成を目指すものである. 1)運動モデルの利用可能性を拡大しヒトの運動制御研究を推進する一助にする 2)運動モデルと脳機能との関連を見出しニューロリハビリテーションに応用していく 3)より高い治療効果が期待できるFES治療を実現する 2022年度は,上記に対し以下を進めた.1)に関して,前年に引き続き運動モデルの同定を身体機能検査として活用すべく検査装置の開発を進めた.また,適用疾患例として人工膝関節全置換術を挙げ,歩行と膝関節運動モデルとの関係を調査する足掛かりとするために,加速度センサによる歩行評価を進めた(国内発表1件,国内誌1件).2)と3)に関して,前年に引き続き仮想/拡張現実(VR/AR)をプラットフォームとした筋電図(EMG)バイオフィードバック(EMG-BFB)システムを開発し評価をすすめた(国際会議1件,国内発表4件,招待講演3件).またシステムに搭載するための触覚刺激技術についても検証をすすめた(国際会議1件).3)について,脊髄損傷患者を対象としたFES治療技術を開発した(国際誌1件).加えて,深部筋を刺激する技術について発表し特許出願した(国内会議1件,特願2022-087334).
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に記載した研究実施計画では以下のように研究を進める,としていた.1)静止状態における関節角度,EAA和,関節剛性の関係を求める.2)静止状態における伝達関数モデルパラメータと,1)で求めた関節剛性の関係を求める.3)動的な環境における関節角度,EAA和,関節剛性の関係を求める.4)先に1),3)で求めた関節角度と関節剛性の関係性を用いて,2)で明らかになった自然角周波数,むだ時間と関節剛性の関係を補正する.5)ある関節角度からある関節角度への軌道生成タスク中に,関節角度の変化,関節剛性と平衡点,EMGを取得し,筋拮抗比(AA比),筋拮抗和(AA和)を取得する.6)先に5)で取得した関節角度の変化を入力として,4)の内容を用いて適切に選択されたモデルを逆システムとして利用して運動コマンド相当の値を求める.7)求めた運動コマンド相当の値を5)で取得した平衡点,およびAA比と比較することでモデルの活用方法の妥当性を確認する. 1)をすでに2020年度に発表している.2)3)について発表しており,4)を引き続き進めている.また1)~4)の内容を身体機能の検査に活用するために,適用疾患について調査し発表している.5)~7)についてはEMG-BFBの開発という形で進めており,開発したプロトタイプでモデルの活用について評価を進め発表している.また,EMG-BFBへの触覚提示結合も進めている.
|
今後の研究の推進方策 |
【現在までの進捗状況】にある4)を引き続き進め,5)~7)についてはEMG-BFBと触覚提示の結合をすすめつつ更に評価結果を積み上げていく.
|