研究課題/領域番号 |
20K14695
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
増田 容一 大阪大学, 工学研究科, 助教 (70849760)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ロボット制御 / 反射 / 神経生理学 / 筋骨格ロボット / 空気圧 / 人工筋肉 / 歩行 / ロボット / 制御 / 無脳ロボット |
研究開始時の研究の概要 |
動物の身体各部には圧倒的な数の反射型制御ループが埋め込まれている.この反射ループはごくシンプルであるが,それゆえ応答は極めて速い.申請者は,これら無数かつ即時即応の反射ループを現実的に実装・統御するための次世代ロボット設計論の構築を目指す.本課題のカギは,申請者が新たに発見した走行創発現象にある.申請者は,センサやマイコンを一切用いない機械式の反射デバイスをロボット各部に埋め込むことで,走行フォームを創発する現象を発見した.本研究では,現象の背後にある運動創発原理を設計論として抽出し,環境変化をものともしない即時即応・超分散型のロボット基盤技術の確立を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究ではセンサやマイコンを一切用いない機械式の反射デバイスをロボット各部に埋め込むことで,走行フォーム等の運動を創発する新たなロボット設計論の構築を行った.本研究の主要な成果の1つとして,従来までに開発した人工筋肉および人工受容器に加えて,人工神経デバイスと呼ぶ新たな反射デバイスを開発した.本デバイスは,ロボットが環境から受ける力刺激や,他の人工筋肉の活性化度合に応じて,ロボット内を流れる空気圧力を調整する機能をもつ.本デバイスを用いた新たな筋骨格ロボットでは,拮抗筋を含む両足8本の人工筋肉を協調的に動かすことに成功したほか,計算機を用いずに2次元平面上におけるバランス制御を達成した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではセンサやマイコンを一切用いない機械式の反射デバイスをロボット各部に埋め込むことで,運動を創発する新たなロボット設計論の構築を行った.動物のもつ反射制御則を機械式のデバイスで再現することで,走行フォームの創発や簡易なバランス制御を達成した.これらの成果は,従来の計算機主体のロボット設計論を刷新し,環境および身体の動特性を活用する新たなロボット制御を確立していくための重要なマイルストーンになることが期待される.
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