研究課題/領域番号 |
20K14697
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石原 尚 大阪大学, 工学研究科, 講師 (90615808)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | アンドロイドロボット / ソフトロボティクス / コミュニケーションロボット / ヒューマンロボットインタラクション / 皮膚変形 / 表情 / 性格印象 / アンドロイド / ロボットハンド / インターフェース / 皮膚 / 有機材料 |
研究開始時の研究の概要 |
人皮膚のように多機能かつ対人親和性の高いインターフェースの実現を目指し,皮膚構造を模した多層構造の採用と機能性有機材料の活用によって,多彩な表現と感知の機能を兼ね備える感触のよい皮膚様有機HIDを開発する.複数層の力・電磁気・化学的相互作用で機能が発現する構成にすることで機能集積を実現する.デバイス単体での機械特性・印象試験に加え,アンドロイドロボットの各部位に搭載された状態で機能・官能評価を実施することで,Natural User Interfaceの次の革新として期待される多様な入出力機能が高度に融合したOrganic User Interfaceのさきがけとなるデバイスを実現する.
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研究成果の概要 |
多種情報機能を備えるアンドロイド皮膚実現のため,(1)皮膚変色機能方式の検討,(2)感触改善のための手骨格構造の改良,(3)顔皮膚運動の計測解析,(4)皮膚触感と性格印象の関係解析を進めた.(1)骨格層の電子素子と,皮膚表面層の変色体,また両層間の色調整層の組み合わせを多数試し,表面変色の強度と違和感のバランスを確認した.(2)従来課題であった関節可動域の違和感を解消し,新たに別の違和感を調査で拾い上げた.(3)顔の運動と変形を精密計測し,顔の機械性能の定量評価を可能にする手法を提案した.(4)ロボット皮膚触感によって人に性格印象が伝わる効果は,特定の第一印象によって増強されることを見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アンドロイドロボットは,人皮膚用の柔軟素材を人との情報交換に積極的に活用する人型のコミュニケーションロボットであり,その皮膚の柔らかさを活かした情報呈示が期待される一方で,現状は顔において微小な変形でささやかな感情情報を呈示する程度の機能を備えるに留まっている.本研究で実施した,人およびアンドロイドの顔の変形状態の精密計測と解析により,これらを根拠データとして今後顔の変形機能の改善が効果的に進むことが期待できる.また,これに加えて変色や触感変化も同時に可能な皮膚を工学的に実現できれば,アンドロイドにより人に伝達可能な感情情報は大きく向上することが見込まれる.
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