研究課題/領域番号 |
20K14709
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
高山 彰優 山形大学, 大学院理工学研究科, 助教 (70396589)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 有限要素法 / 数値シミュレーション / 高温超伝導薄膜 / 線形加速システム / 多目的最適化 / 遮蔽電流密度解析 / 形状最適化 / 超伝導リニア加速 / 高温超伝導 / 最適化問題 / 高温超伝導体 / 最適化 / 電磁界解析 |
研究開始時の研究の概要 |
超伝導応用機器を設計・開発するには,超伝導体中を流れる遮蔽電流密度の解析が必要不可欠である.特に,大型な超伝導機器を設計する際に,数値シミュレーションは必須であるといえる.一方,数値シミュレーションは高次元化・大規模化する傾向にあり,高性能解析技術の開発が強く望まれている.本研究の目的は,高温超伝導薄膜内に流れる遮蔽電流密度の時間発展問題を高性能かつ大規模最適化技術を開発し,超伝導応用機器の最適設計を目指すことである.
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研究成果の概要 |
核融合炉の燃料ペレット入射に用いられる超伝導線形加速器(SLA)システムの加速性能を向上させるために、数値解析を実施した.この目的のため,有限要素法に基づく数値解析コードを開発し,遮蔽電流密度と高温超伝導薄膜の動的な動きを同時に解析した.また,電磁石内の電流プロファイルを最適化するため,NGnet法と遺伝的アルゴリズムを組み合わせた方法を有限要素法コードに実装した.結果として,最適化された電流分布は,均一な分布と比較して狭いプロファイルになることが示されました.その結果,超伝導薄膜のサイズを大きくすることができ,目的の速度に達するまでの加速時間を約2.9倍と大幅に短縮することに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新たに開発された数値コードとトポロジー最適化手法の組み合わせは,高温超伝導機器の設計最適化における応用性と有用性を示すことから,超伝導研究の進歩と新たな知見がもたらされる.最適化によって高温超伝導機器の性能向上やエネルギー効率の改善が実現し,超伝導技術の実用化が進むと考えられる.具体的には,高温超伝導リニア加速システムの設計により,磁場閉じ込め核融合炉の燃料ペレットを効率的に加速・制御することが可能になる.同様の手法は他の超伝導機器にも応用でき,エネルギー利用可能な超伝導機器の性能向上や効率化に貢献する.また,効率的かつ経済的な超伝導機器の開発が可能になり,幅広い社会的課題の解決にも寄与する.
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