研究課題/領域番号 |
20K14727
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 鹿児島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
屋地 康平 鹿児島工業高等専門学校, 電気電子工学科, 准教授 (80516667)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 雪害 / 人工雪 / 誘電率 / 数値電界計算 / 誤差評価 / がいし / フラッシオーバ / 数値電流計算 / 雪の誘電率 / 雪の導電率 / 体積分率 / ポリマーがいし / 電荷重畳法 / 数値等角写像 / 解の精度保証 / 雪の誘電特性 / ランダム媒質 / ラプラス方程式 / ポアソン方程式 / 計算機援用証明 |
研究開始時の研究の概要 |
送変電設備の雪害事故は,大規模な供給支障に繋がる恐れがあるため,日本の電力各社は対策を進めて絶縁強化を図ってきたが,雪害を完全に防ぐことはまだ難しい状況にある. 雪の絶縁破壊メカニズムは,一般的に局所電界の最大値とその広がりが大きく影響すると考えられる.これまでの研究で,放電初期の局所的な高電界が着雪体内部の至る所で微小放電を生じさせ,やがて大域的な電界分布に影響を及ぼしていることが分かってきた. 本研究では,雪の誘電特性を詳細に理解するための第一段階として,着雪体の構造を単純にモデル化した粒子分散系において,数値電界計算を行い,局所的な誘電的作用が大域へと広がっていく様子を明らかにする.
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研究成果の概要 |
人工雪を模擬して、絶縁体中に導電性粒子が浮遊する場合の最大電界、見かけの誘電率を数値計算により求めた。粒子の形状、配置、充填率を変化させた。同一の充填率のもとで、回転楕円体粒子は、球粒子に比べて最大電界が高くなる傾向がある。また、回転楕円体粒子は、粒子の角度が特定の方向を向いた場合に、球粒子に比べて見かけの誘電率が大きくなることがある。 電荷重畳法による電界計算の誤差の挙動を精度保証付き数値計算を用いて検討した。電位係数行列の条件数が小さい場合について、逆行列とLU分解による方法を比較した。条件数が10の2乗のオーダーの場合、電位の相対誤差はいずれも10の-12乗程度であることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
縁体中に導電性粒子が浮遊する場合の最大電界は、粒子の形状、配置、充填率によって影響を受けると考えられており、それらを変化させたときの計算結果は、絶縁数値計算等何らかの手法で確認する必要があった。本研究では、人工雪を模擬して、見かけの誘電率を数値計算により求め、粒子の形状、配置、充填率と電界分布の定性的な関係を明らかにした。 数値電界計算の誤差評価は、この方法の精度向上における課題のひとつである。本研究では、電荷重畳法による簡単な電極配置について、電位の相対誤差は10の-12乗程度であることが分かった。この場合、計算結果への影響は小さいが、条件数が大きくなると、計算結果に影響を及ぼす可能性がある。
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