研究課題/領域番号 |
20K14753
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
加納 徹 東京理科大学, 工学部情報工学科, 助教 (40781620)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | X線CT / メタルアーチファクト / 画像再構成 / 非破壊検査 |
研究開始時の研究の概要 |
非破壊で被写体の断層像を取得可能なX線CTは、医療・産業分野で広く活用されている。しかし、電子部材など対象物の中に多数の金属物質が含まれるとき、透過X線強度が飽和し、メタルアーチファクトと呼ばれる激しい放射状の偽像が発生する問題が残されている。 これまでに、多軸回転機構を搭載したコーンビームCTの提案が行われているが、検査に十分な断層像の取得には至っていない。そこで本研究では、多軸コーンビームCTにおける回転制御の最適化、および多軸投影によって得られる不均質な三次元ラドン空間を修正する再構成アルゴリズムを検討し、電子部材の非破壊精密検査技術を確立する。
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研究成果の概要 |
非破壊で物体の断層画像を取得可能なX線CTは、被写体の中に金属が含まれるとき、メタルアーチファクトと呼ばれる激しいノイズが発生する。本研究では、多軸回転機構を搭載したコーンビームX線CTを提案し、ハードウェア的アプローチとして透過強度分布に基づく回転軌道の最適化、ソフトウェア的アプローチとして新しい軌道補間計算を提案し、2つの視点からメタルアーチファクトの低減を試みた。樹脂、鉄、アルミニウムの物性を用いた数値ファントムに対するシミュレーション実験の結果、いずれのアプローチにおいても、定性的・定量的にアーチファクトが低減可能であることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
X線CTで金属を含む被写体を撮影するケースは多く、メタルアーチファクトは医療・産業現場で大きな問題となっている。本研究では、産業現場での利用を想定し、メタルアーチファクトを低減するための新しい多軸X線CTを提案した。本技術は、これまで困難であった、金属を含む工業製品が高精度非破壊検査の実現に繋がるものである。さらには、医療現場においても、診断精度の向上に寄与することが期待される。
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