研究課題/領域番号 |
20K14760
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 一宏 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 講師 (00751869)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 最適化 / 可制御性 / モデル低次元化 / ネットワークシステム / 大規模ネットワークシステム / リーマン多様体上の最適化 / グラフ理論 / 大規模システム |
研究開始時の研究の概要 |
最適化の分野で近年開発されている非凸最適化手法は,機械学習の重要な問題が非凸最適化問題として定式化されることに強く影響された手法が多い.すなわち,システム制御の具体的な問題を念頭に開発された非凸最適化手法はないと言っても過言ではなく,非凸最適化手法がシステム制御の様々な問題に対してどの程度有効に応用できるのかはほとんど明らかにされていない.本研究の目的は大規模ネットワークシステムの最適設計問題を通じて、これまで解けなかった問題を解くことを可能にする最適化理論を構築することである.すなわち,システム制御の具体的な問題を契機として新しい最適化理論の創造が可能であることを示そうとしている.
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研究成果の概要 |
大規模ネットワークシステムの最適設計問題の定性的アプローチと定量的アプローチの適用範囲を以下のように拡張した. (1)定性的アプローチ:微分方程式と代数方程式が混在したディスクリプタシステムを可制御にするために必要な最小入力数を求めるアルゴリズムを提案した. (2)定量的アプローチ:大規模性に起因する最適設計の困難性を克服するために効率的なモデル縮約法の提案,大規模モデルの同定の困難さを避けるためのデータ駆動型制御法の提案,新たな中心性指標の提案を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって,微分方程式に加えてキルヒホッフの法則等の物理法則によってモデル化した際に現れる代数方程式が混在したディスクリプタシステムを最小入力数で可制御にするアルゴリズムが初めて得られた.また,大規模性に起因する困難性を解消するために非凸最適化法やクロン縮約による新たなモデル縮約法を提案したが,その際に新たに考案された方法論や概念は,本研究に限らず他の研究でも利用可能な適用範囲の広いものである.さらに,大規模ネットワークシステムの状態ノードに関する新たな中心性指標を提案しており,この指標を用いることで制御すべき状態ノードを新たな観点から考察することが可能になった.
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