研究課題/領域番号 |
20K14766
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山本 薫 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (20834104)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マルチエージェントシステム / 移動ロボット群 / スケーラビリティ / モデル予測制御 / 群制御 / 移動体制御 / スケールフリー / 群ロバスト性 / 群モデル / Algebraic connectivity / フォーメーション制御 / ネットワーク化制御 / 自律移動ロボット群 / スケールフリー性 |
研究開始時の研究の概要 |
自律移動ロボット群の制御(より一般に,ネットワーク化制御)において,ネットワーク構成要素(ロボット)の参加あるいは離脱により構成要素数が変化すると,要素間相互作用のためネットワーク全体の制御性能が劣化あるいは不安定化する.これを,研究代表者の提案するスケールフリーネットワーク制御理論に基づいて,要素数変化による影響を陽に扱うことで解決することを目指す.さらに,本制御問題を,制御対象のモデルに基づいて未来を予測・最適化し,時々刻々の行動を決めるモデル予測制御として定式化し,リアルタイム手法に拡張する.これによって,構成要素数が変動する場合のネットワークを統一的に制御することが可能となる.
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研究成果の概要 |
自律移動ロボット群の制御において,ロボットの参加や離脱にロバストな分散制御手法の確立を目的とした研究を行なった.本研究期間内には,離脱により群制御性能を悪化させる移動体と全く影響を与えない移動体が存在することを示し,その厳密な条件を導いた.さらに,自然界の群れ行動を規範としつつ,工学的な目的を達成するような群モデルを提案し,モデル予測制御を用いた実用的な分散制御手法を考案した.特に,障害物が存在する未知環境での誘導問題への有効性を確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多数の移動ロボット群を自律的に動かし,様々な社会的課題を解決しようとする試みが近年盛んに行われており,安全かつ高精度な自律分散制御の確立は喫緊の課題である.本研究においては,多数のロボットが近接して移動することで生じる相互作用による不安定化を防ぐこと,またその理論保証を与えることにその学術的意義および社会的意義がある.また,モデル予測制御により未知環境への適応性を向上させ,さらに,ロボットに搭載可能な小型コンピュータでも制御が実行可能であるよう計算負荷にも考慮しており,実用化を視野に入れた研究である.
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