研究課題/領域番号 |
20K14775
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 正寛 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (40805769)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 第一原理計算 / マテリアルズインフォマティクス / AP-XPS / 光触媒 / 水素 / 雰囲気XPS / その場観察 / 半導体 / 界面 / 表面 / 水素製造 / 水分解 / OCP / 光電気化学 / 界面化学 |
研究開始時の研究の概要 |
光触媒・光電極を用いた水分解による水素生成は安価でCO2フリーな水素製造法として期待されている。本研究は半導体触媒/電解液界面の触媒動作条件下における構造を分子原子レベルから明らかにすることを目標とする。具体的には、in situ(光電気化学反応が起きる環境)での測定と光照射条件を模擬した第一原理計算による解析を併せることで光触媒/電解液界面の幾何構造(半導体表面における電解液の分子原子の吸着・配向状態)および、電子構造(電子準位の接続・界面準位の分布)を明らかにする。得られた結果をもとに、触媒材料開発や表面修飾指針を示すことも視野に入れている。
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研究成果の概要 |
本研究では水素の製造コスト削減に向け、未だに未解明な点の多い、半導体光触媒/電解液界面構造を明らかにすることを目標としている。本研究ではAP(雰囲気)-XPSによる光触媒/電解液界面構測定と第一原理計算によるモデリングによる界面のシミュレーションを行い以下の成果が得られた。まず、光触媒は光照射環境下において動作するが、このような動作環境を模擬した第一原理シミュレーションが行えることを示した。さらに、第一原理モデリングによって、(実験結果を解釈するだけでなく)、光触媒/電解液界面の構造を予測できること、さらには界面構造による電子構造の差異を明らかにできることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一原理計算とはその場しのぎのパラメータや現象論的な表式を用いない計算方法であることから、経験に頼ることがなく、材料物性を予測することができる。これまで光触媒材料に関しては動作環境を模擬した計算は行われておらず、光触媒を理論的に取り扱える範囲を拡げたものと考えられる。材料開発分野は我が国の得意分野の一つである。ところが近年はマテリアルズインフォマティクスなど実験への依存を減らした材料開発が国外でも精力的に進められている。そのような中、本研究は光触媒材料の計算機上の設計に役立ち、我が国の材料開発方法をより堅牢にしようとするものである。
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