研究課題/領域番号 |
20K14776
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
|
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
増澤 智昭 静岡大学, 電子工学研究所, 講師 (40570289)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | ダイヤモンド / 放射線センサ / 中性子 / ホウ素添加ダイヤモンド / 放射線検出器 / 界面物性 / 薄膜 / 中性子センサ / 補償ドーピング / 放射線 / 半導体物性評価 / ホウ素添加 / 半導体検出器 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,持ち運び可能な機材による中性子イメージングを実現するため,ダイヤモンドを用いた中性子センサを提案する.熱中性子を効率良く検出できるホウ素の中性子捕獲反応に着目し,ホウ素を高濃度に含む半導体ダイヤモンドを用いることで高感度化を図る.さらに,ホウ素と窒素の補償ドーピング技術を応用して高感度と低ノイズを同時に実現する.従来の結晶材料を用いるセンサと比べて大面積のフラットパネルセンサが可能となり,中性子イメージングを利用した医療検査や非破壊検査への展開が期待される.
|
研究成果の概要 |
持ち運び可能な機材による中性子イメージングを実現するため,中性子捕獲層と信号捕獲層との積層構造を有するダイヤモンド中性子検出器を開発した.中性子検出の原理実証,及びホウ素と窒素の補償ドーピングによる低ノイズ化の実証を目的として研究を行った. (1)半導体ダイヤモンドの合成と評価,(2)電極形成などの要素技術開発,(3)放射線信号読出しの実証,の各研究目標を達成し,中性子検出の原理実証に成功した.さらに,積層構造により,構想時の予想を超えて高感度できる新しいセンサ動作モデルを見出した.また,ホウ素・窒素補償ドーピングにより抵抗率の向上を実証し,暗電流低減による信号ノイズ比改善に成功した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,積層型ダイヤモンド中性子センサを試作し,中性子検出の実証に成功した.さらに,積層構造により,構想時の予想を超えてセンサの感度を向上できる新しい動作モデルを見出した. 中性子センサの高感度化により可搬型中性子イメージングが実現すれば,中性子捕獲療法の際の人体被曝量モニタリングや,金属ケース内の爆薬などの検出が容易になり,社会の安全・安心を支える基盤技術となる非破壊検査技術が実現できる.
|