研究課題/領域番号 |
20K14788
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
田尻 武義 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (00842949)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | III族窒化物半導体 / フォトニック結晶 / ナノフォトニクス / 窒化ガリウム / 共振器 / 光電気化学エッチング / スラブ型フォトニック結晶 / 窒化物半導体 / 光源 |
研究開始時の研究の概要 |
中空状薄膜(スラブ)の面内に周期的な屈折率分布を有する構造「スラブ型フォトニック結晶」は、光集積回路への応用が期待されている。特に、可視光を含む広帯域において動作する光回路の実現には、窒化ガリウム(GaN)を中心とする窒化物半導体を用いたスラブ型フォトニック結晶に期待が寄せられている。しかしながら、作製や評価の困難性から、その品質は未だ十分ではなく、応用上重要な回路素子の一部は実現されていない。本研究では、窒化物半導体スラブ型フォトニック結晶の評価を可能とする新たな実験手法を開発し、作製工程の改善による高品質化と共に、量子井戸発光を利用したスラブ型フォトニック結晶共振器レーザの実現を目指す。
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研究成果の概要 |
中空状の窒化ガリウム薄膜の面内に周期的な屈折率分布を形成した構造(GaNスラブ型フォトニック結晶)は、可視光帯の光回路素子への応用が期待される。本研究では、レーザ光源によって引き起こされる化学反応を原理とする新たな溶液エッチング法を用いることで、GaNスラブ型フォトニック結晶の品質改善に取り組んだ。同手法により、GaNスラブ型フォトニック結晶の下地にある窒化インジウムガリウム材料を選択的に除去することで、従来法より高い可視光の閉じ込め強度を持つ微小共振器の実現に成功した。本成果は、GaNスラブ型フォトニック結晶を基軸とする可視光帯光回路素子の高品質作製技術への応用が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は、GaNスラブ型フォトニック結晶をこれまでより高品質に作製するための新たな加工技術を明らかにしたものである。GaNスラブ型フォトニック結晶を基盤とする微細な可視光制御素子の高品質化が進展することで、可視光帯で動作する微細な素子を集積した光回路技術への応用展開が期待される。また、GaN系半導体のデバイス加工技術として従来から用いられる光電気化学エッチング法の高度化は、光デバイスの枠組みを超えた広範なデバイスの作製技術としても、今後その貢献が期待される。
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