研究課題/領域番号 |
20K14792
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
朝日 重雄 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (60782729)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 太陽電池 / ガリウムヒ素 / 量子ドット / アップコンバージョン / GaAs / InAs量子ドット / フォトンアップコンバージョン / 中間バンド型太陽電池 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の太陽電池の主流はシリコン単接合型太陽電池で、その理論変換効率はShockley-Queisser理論限界により約30%に制限される。それに対し我々は2個の低エネルギー光子から1個の高エネルギー電子を生成する2段階フォトンアップコンバージョン現象を利用した、2段階フォトンアップコンバージョン太陽電池を提案した。この太陽電池は2段階フォトンアップコンバージョンによる電流生成効率が、今までの太陽電池よりも100倍以上高いことを実験で実証している。この太陽電池を実用化するため、現在観測しているTPUによる電流生成効率をさらに増強させることを目指す。
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研究成果の概要 |
我々が独自に提案している超高効率太陽電池、2段階フォトンアップコンバージョン太陽電池では、バンド内遷移を利用したアップコンバージョンの発生効率がこれまでの太陽電池より100倍以上効率的であることを実証した。しかし、アップコンバージョン現象を太陽電池の変換効率向上に寄与するためには、さらなるアップコンバージョン効率向上が必要である。そこで本研究は、その効率をさらに10倍向上させることを目的として、変調ドーピングおよび、量子ドットの位置の最適化を行った。その結果、変調ドーピングにより約3倍の向上、量子ドットの位置最適化で約4倍向上し、トータルで10倍以上の向上を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、我々が提案する超高効率太陽電池、TPU-SC高効率化の要である、アップコンバージョン効率の向上に成功した。今後は、得られた効率的なアップコンバージョンを利用して、変換効率向上に寄与することを目指す。将来的には50%を越える高効率太陽電池を実現し、再生可能エネルギーの普及率向上、ひいては地球温暖化問題への解決に貢献することが可能である。
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