研究課題/領域番号 |
20K14818
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人防災科学技術研究所 |
研究代表者 |
青木 崇 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 地震減災実験研究部門, 招へい研究員 (20870017)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
|
キーワード | 映像撮影 / 加振実験 / VR映像 / 加振波形 / 事前防災 / 室内環境 / VR映像 / 振動台実験 |
研究開始時の研究の概要 |
令和2年度には、E-ディフェンスで行われた実験のASEBIのデータから使用するデータの選定・分類を行う。 これを基に防災意識向上へとつながるシナリオの作成、波形および実験の計画・申請を行う。 令和3年度には、実験を実施、VR動画の撮影、シナリオに沿って映像作成を行う。加振実験については、他の加振とのスケジュール調整があり、2019年発生したCOVID-19の影響により令和2年度実験がずれ込んだ場合は令和3年度中の実施が困難となったとしても令和4年度に実施する。 令和4、5年度には、被験者実験を行う。
|
研究実績の概要 |
(国研)防災科学技術研究所つくば本所大型耐震実験施設(以下,大型耐震)にて加振実験を実施した.過去加振実験は多数行われてきたが,構造物,非構造物の計測等を目的とするものが多く,計測のため実際の生活では置かれることのない計測機器,ケーブルなどにより日常生活とは異なるものとなる.本実験では,地震時の室内映像を撮影することに主眼を置き,効果的な啓発映像を撮影することを主目的として行った. 今回の実験では,ユニットハウスの製造,販売を行っている民間企業,耐震ラッチなどの製造,販売を行っている民間企業との共同研究協定を結び,それぞれの企業と協調して加振実験を実施した.また,撮影についてはNHK関連企業に実施した. 令和4年度は,前年度実施した実大加振実験の映像,データの整理・分析を行った.また,NHKエンジニアリングシステム(現一般財団法人 NHK財団)のご協力を受け,実験で得られた映像を編集した映像を作成した.実験報告等については,建築学会大会への投稿および報告を行った.東京北の丸にある公益財団法人 科学技術館にて夏休みには防災教室にてVRゴーグルによる視聴体験や冬休みにはシンラドームという全天周スクリーンによる実験映像による地震映像の体験を行い,アンケート等を実施した. また,大型耐震で行われた実験447件の分類を行い,その対象についても所内報として報告を行った.これらの実験研究については,所内報告においても科研費により行った内容の報告を行った.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和2年度は,兵庫県三木市にある兵庫耐震工学研究センター(以下,E-ディフェンス)にて建築基準整備促進事業「S30.鉄筋コンクリート造の限界耐力計算における応答変位の算定精度向上に向けた建築物の振動減衰正常の評価方法の検討」において実大建物の1軸加振実験を行い加振時のデータ取得を実施した. 得られたデータに加え,過去行われてきた400件以上の実験の分類などを行い参考とし,1軸振動台による加振波形の生成を行った.つくばにある大型耐震にてユニットハウスでの映像取得のための実験および実験チームを作り実験計画を行った.令和3年度にはユニットハウスによる科研費のための実験により映像を取得した.令和4年度は得られた映像を科学技術館などの公共施設にて体験を行うなどし,アンケート等を実施した.
|
今後の研究の推進方策 |
これまでの実験研究にて得られた知見や今後の展開を見据え,令和5年度は地震と津波の複合災害についても検証を行うため,静岡理工科大学,東海大学,民間企業等との連携し,地震後の津波による被害を軽減するため,浮く素材で作られた津波シェルターを50分の1スケールに縮小し津波実験を行うことを計画している. この際,50分の1という縮小モデルはあるが,可能な限り津波シェルター内部の状況を撮影,計測することを計画している.これまでの地震の挙動と比べ大変位となることに加え,防水対策,縮小モデルによることから重量に関する制限もあるため,計測システムの見直しが必要となる. また,体験装置として6軸のパラレルリンク機構の各軸6本にそれぞれ独立でロードセルを取り付けることで,床反力計として機能する装置を製作した.これらを活用して被験者受ける力を定量的に示していきたいと考えている.
|