研究課題/領域番号 |
20K14830
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
近藤 明彦 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 港湾空港技術研究所, 主任研究官 (80755893)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 粒状体 / 可視化 / 応力発光 / 有効応力 / 屈折率整合法 / 模型実験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,粒子単位の作用力状態を発光強度で表す応力発光粒子と屈折率整合法による透明な地盤によって有効応力の推移を粒子単位で可視化することで,力を伝える粒子骨格構造のダイナミクスから地盤の不安定化を解明することを目的とする.令和2年度では,応力発光粒子の作成とキャリブレーション,屈折率整合法による透明地盤での可視化,三軸圧縮試験における可視化と検証を行う.令和3年度では,加振実験における液状化過程の可視化と有効応力伝達過程に着目した地盤内部の不安定化機構を検討する.
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研究成果の概要 |
本研究では,粒子単位の作用力状態を発光強度で表す応力発光粒子と屈折率整合法による透明な地盤によって有効応力の推移をミクロスケールな粒子単位で可視化することで,力を伝える粒子骨格構造のダイナミクスから地盤の不安定化を解明することを目的として実施した.本研究では,応力発光粒子と透明な地盤の作製,載荷実験による地盤内部の有効応力推移の可視化,有効応力の異なる不安定化させた地盤への載荷実験による発光挙動の観察を検討した.鉛直上向き浸透流により有効応力を低下させた不安定化した地盤へ載荷実験では,発光強度が地盤の変形抵抗の低下傾向と一致し,その過程を粒子単位の作用力の推移から検討できることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地盤災害のメカニズム解明において,地盤内の応力状態を知ることは変形や破壊発生前の情報として重要である.特に,有効応力は,地震時の液状化や堤防の浸透破壊に代表される地盤の不安定化を記述する上で欠かせない概念である.しかし,従来の有効応力の計測では,連続体近似した全応力の算定値と間隙水圧計による水圧の計測値の差という要素レベルでの間接的な推定値しか得られず,ミクロな土粒子レベルの有効応力状態は観測できなかった.そのため,本研究では,応力発光現象と屈折率整合法を用いて,有効応力をミクロな粒子単位の作用力から可視化することで,マクロな変形・破壊に至る過程を検討できることを示した.
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