研究課題/領域番号 |
20K14868
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
三井 和也 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (60862224)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 溶接組立部材 / 矩形断面部材 / 局部座屈 / 弾塑性構成式 / 劣化挙動 / 繰返し載荷実験 / 繰返し荷重 / 載荷履歴 / 塑性変形能力 / 最大耐力 / Pδモーメント / PΔモーメント / 硬化則 / エネルギー法 / 材料特性 / 軸力比 / 細長比 |
研究開始時の研究の概要 |
建物重量低減という社会的ニーズから高強度鋼材が開発され,角形鋼管柱は薄く細い部材でも従来と同等の荷重を保持できるようになった.一方で,骨組剛性は部材寸法に依存するため,軸力による付加的な曲げモーメントが従来に比べ大きくなり,大地震発生時に倒壊の危険性が高まる.本研究は「安定的に局部座屈が進展する現象」と「P-δ効果により不安定へと移行する現象」の崩壊形式を決定する分岐要因と形成過程の解明を目的とする.
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研究成果の概要 |
本申請は繰返し載荷履歴が矩形断面部材の局部座屈により決定される最大耐力や耐力劣化挙動といった構造性能に及ぼす影響を構造実験と弾塑性数値解析により明らかにしている.まず,同一形状の試験体に対し,複数種の対称系および非対称系の振幅の繰返し載荷実験を実施し,載荷履歴が耐力劣化挙動に及ぼす影響を実験的に検証する.また,鋼材の弾塑性構成式の設定がシミュレーション結果に影響を及ぼすため,繰返し素材引張試験を実施し,素材引張試験を有限要素法数値解析により模擬することで,弾塑性構成式の材料特性を決定する係数を同定する.最後に,矩形断面部材の評価指標に基づき,単調載荷と繰返し載荷時の構造性能の関係性を検討する.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地震時において鋼構造建築物の部材に入力される水平力は,地震の規模や発生位置において数多のパターンが想定される一方で,構造実験において検証できる載荷パターンは極めて限定的であり,実際の地震動が構造体に及ぼす影響を正確に把握できているか不明である.本研究では,単調載荷から数多の繰返し載荷の構造実験および有限要素法解析を実施し,単調載荷と繰返し載荷の関係性を明らかなものとしている.有限要素法解析によって信頼性の高い繰返し載荷を実施するには,硬化則の材料定数の設定が重要となるが,本申請ではその設定方法についても詳細な議論を行い,今後,本申請を利用・活用することでスムーズな研究が行える.
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