研究課題/領域番号 |
20K14873
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
國枝 陽一郎 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (30795943)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | リスク推定 / BIM / 外壁劣化 / 4次元シミュレーション / 劣化推定 / 雨水挙動 / 粒子解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では補修リスク推定システムの構築を行う。劣化推定を「美観」・「力学特性」に分け、BIMデータを用いた多次元解析を行うことで経時的な劣化を実性状に近い形で再現する。 「美観」劣化推定においては「4次元雨水挙動推定モデルの開発」として、汚染物質の媒体主体と考えられる雨水挙動に着目し、①飛散、②滑走、③浸透、④蒸発の4フェイズによる経時的な挙動を、「力学特性」劣化推定においては「力学特性劣化リスク推定モデルの開発」として、外装材と構造部材の接着性の経時的劣化を物理的、熱力学的、化学的劣化として多角的に推定する。両劣化に対する方策として行う補修負荷推定を行うことで決定補助ツールとして期待される。
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研究成果の概要 |
本研究によって建物外装材補修リスク推定における、①4次元雨水挙動予測、②力学特性劣化リスク予測、③補修負荷予測が可能となった。①では粒子法解析ソフトウェアを用いることで経時的な雨水挙動の再現が建物モデルに対して適用可能となった。②ではCADソフトウェアの熱解析ツールを用いることで、日射影響を考慮した劣化予測を可能とした。③では補修(部分解体)による負荷発生を自作の解体負荷解析ツールを用いて推定可能とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によってライフサイクルを通した補修リスクの推定およびそれに伴う負荷の推定が建物の設計時点で可能となると考えられる。そのため補修の少ないデザインへの設計変更などが可能となり、建物の長寿命化や補修負荷も含めたサスティナビリティの向上が期待される。また補修リスクの推定を通して劣化が発生しやすい箇所を明らかにすることで、調査・診断の効率の向上も期待できると考える。最後に補修負荷の推定においては、既存の建物に適用することで、継続利用と建替えによる効率比較も可能となることで、経済性・環境負荷の双方の観点から建物管理の意思決定が可能になると考えられる。
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